スターティア 第3四半期業績は当初予想通り、底値圏の株価見直しは加速するものと予想される

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 スターティア<3393>(東1)の30日の株価は、前日比33円の1561円と反発した。引け後に発表された第3四半期業績は当初予想通りであったことから底値圏で推移している株価の見直しは加速するものと予想される。

 今期は、利益面では新卒採用、ホスティングサービスでのセキュリティ強化、アジア地域への事業展開など、中期成長に向けた先行投資負担で微増益にとどまる見通しとしているように、目先の利益より、将来に向けた投資を重視している。

 第3四半期連結業績は、売上高60億66百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益2億95百万円(同18.8%減)、経常利益4億07百万円(同4.7%増)、純利益2億84百万円(同22.9%増)であった。

 通期業績予想に対する進捗率は、売上高65.6%、営業利益35.1%、経常利益47.0%、純利益65.6%とやや低水準といえる。しかし、同社の場合は第4四半期(1月~3月)に売上が拡大する傾向があるため、例年通りのペースといえる。
 例えば、前期の第3四半期の進捗率を調べると、売上高68.4%、営業利益45.5%、経常利益48.5%、純利益57.8%と営業利益の進捗率を除けば、通常の進捗率といえる。
 ただ、今期の営業利益の低進捗率に関しては、期初より積極的な投資を行っていることが要因であり、計画通りといえる。

 同社の事業は、ウェブソリューション関連事業、ネットワークソリューション関連事業、ビジネスソリューション関連事業の3事業からなる。

 事業別の売上高、営業利益は、ウェブソリューション関連事業13億81百万円(同4.6%増)、1億41百万円(同3.7%減)、ネットワークソリューション関連事業16億98百万円(同11.8%増)、1億05百万円(同50.4%減)、ビジネスソリューション関連事業29億85百万円(同8.7%増)、83百万円(同101.3%増)。

 今期15年3月期通期連結業績予想は、売上高92億48百万円(同13.2%増)、営業利益8億40百万円(同1.3%増)、経常利益8億66百万円(同1.2%増)、純利益4億33百万円(同0.2%増)と増収増益で過去最高益更新を見込む。

 今期は、来期以降も、増収増益・過去最高益を継続するために、期初より先行投資を重視したことで、通期最終利益は微増を見込んでいるものの、第3四半期の最終利益の進捗率は前年と比較すると高進捗率であることから、上方修正も期待できる。

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