【新規上場(IPO)銘柄】ユーザーローカルは11日に第3四半期決算を発表、今期2ケタ増収増益を見込む

株式市場 IPO 鐘

 ユーザーローカル<3984>(東マ)は、3月30日に東京証券取引所マザーズ市場へ上場した。同社はビッグデータ分析システムの研究開発を行っているが、総合アクセス解析ツール「User Insight」とソーシャルメディア解析ツール「Social Insight」を事業の2本柱として、インターネット上でのユーザー行動、閲覧方法等を見える化するためのツールを提供し、数多くの企業のWebマーケティング戦略を支援している。

 また、ビッグ時代において次世代の鍵となるセンサーデータ分析に着手、またAIの分野でも「人工知能プラットフォーム“人工知能ボットAPI”」を開発し、インターネット上における行動分析にとどまらない「ネットとリアルの融合」を実現するサービスを展開している。

 今17年月6期第2四半期業績実績は、売上高4億5700万円、営業利益1億9100万円、経常利益1億9100万円、純利益1億2900万円に着地。

 今17年6月期業績予想は、売上高9億3500万円(前期比19.3%増)、営業利益3億7800万円(同15.7%増)、経常利益3億7800万円(同15.6%増)、純利益2億4200万円(同20.4%増)の2ケタ増収増益を見込む。公募増資で調達する約6億円は人工知能領域でのサービス拡充に向け、サーバー類調達や人材確保に充当し、成長投資を優先するため、配当は無配を予定している。

 株価は、上場2日目の3月31日に公開価格2940円の約4.3倍の12500円で初値をつけた後、4月3日高値14090円と上昇。同13日安値7470円まで47%の調整を挟んで同21日高値10350円と上昇した後、モミ合っている。今後予測される国内生産人口の減少に対応するために、 データ・AIを利用した生産性の向上や自動化は進むと見られるが、Web解析ツールで月間120億PVの様々なサイトのアクセスデータ、国内のSNSユーザー2600万人のアカウント、企業Facebookページ120万件、数百億件の投稿データ、5500万枚の写真、220万件の動画データなど、国内トップクラスのユーザー行動データを解析していることを強みに今後も高い成長が続くと予想される。11日に今17年月6期第3四半期決算の発表を予定しているが、業績好調が確認されれば、買い直される可能性は高いだろう。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る