イノベーションは上場後初の決算が最高益となり今期も2ケタ増を想定

株式市場 銘柄

■法人向けのIT製品比較・資料請求サイト「ITトレンド」来訪者数7割増加

 法人営業のマーケティング支援などを行うイノベーション<3970>(東マ)は17日の後場、5280円(50円安)となり、ちょうど25日移動平均(16日は5210円前後)の水準で底堅い推移をみせた。2016年12月に上場し、さる15日に上場後初の決算(2017年3月期)を発表。今期・18年3月期の見通しを17年3月期比で売上高17%の増加、営業利益を同15%の増加とするなど、続けて最高益を更新する見込みとし、期待の強い相場になっている。

 「17年3月期は、営業利益以下、各利益とも過去最高を更新した」(富田直人社長)。人的コストなどの多かったマーケティング代行事業を15年12月までで撤退・譲渡し、「オンラインメディア事業」と「セールスクラウド事業」に集中したため、売上高は前期比3.6%減少して12.57億円となったものの、集中した2事業の拡大や売上原価の低下などにより、営業利益は前期の0.03億円から1.72億円へと大幅に増加し、純利益も同じく9倍の1.21億円に大幅増加した。

 「オンラインメディア事業」では、法人向けのIT製品比較・資料請求サイト「ITトレンド」、同じく各種サービスの比較・資料請求サイト「BIZトレンド」の来訪者数(延べ人数)が前期比71.8%増加して502万5908人と過去最高を記録した。また、「セールスクラウド事業」の主力製品である「List Finder」(リストファインダー)は、増員や展示会出展等の積極的な販売促進活動の結果、当事業年度末のアカウント数が前期比29.3%増加して613件と過去最高になった。

 今期は、積極投資を行いながらも業績の高成長を目指す方針で、比較・資料請求サイトでの掲載品目数を大きく拡大するほか、広告宣伝費も大幅拡大しる。4月には法人営業に「AI」(人工知能)や「IOT」を活用した新サービスの可能性などを探る新組織「SalesTechLab.」(セールステックラボ)を設立した。

 今期の業績見通しは、売上高を前期比17.3%増の14.75億円とし、特にオンラインメディア事業の「ITトレンド」のサイト訪問者数が引き続き増加しており、営業利益は同14.5%増の1.97億円、純利益は同7.4%増の1.30億円。予想1株利益は136円13銭としている。(HC)

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