CRI・ミドルウェアが後場一段高、圧電ブザーを音声ガイドに変える画期的技術

株式市場 銘柄

■第1弾としてガス警報機のブザー音を音声警報に変え子供や高齢者までわかりやすい警報を実現

 CRI・ミドルウェア<3698>(東マ)は17日の後場一段と強含む相場になり、14時にかけて2355円(106円高)をつけて出来高も増加している。この日午前、コストを上げずに警報機などのブザー音を音声(言葉)警報に変える画期的なミドルウェア「ピエゾD-Amp Driver」の開発と矢崎エナジーシステム(東京都港区)のガス警報器の最新モデルへの採用を発表。注目が集まった。

 同社は映像や音声、CGなどに関するソリューション技術で先行し、「CRIウェア」は家庭用ゲーム分野でソニー<6758>(東1)の「プレイステーション」シリーズや任天堂<7974>(東1)の最新機種「NintendoSwitch」(ニンテンドースイッチ)、マイクロソフト社の「Xbox」など、累計20機種に対応するゲーム3600タイトルに対応している。

 17日に発表した音声ミドルウェアは、ブザー専用の仕組みでクリアな音声ガイドを再生することに成功した画期的な技術になる。従来はブザー専用である安価なピエゾスピーカー(圧電ブザー)を使って、通常のスピーカーを用いた場合と比べて5分の1~10分の1のコストで高音質な音声ガイドを実現し、小型・薄型形状であるため、部品コストと回路面積の両方を低減でき、消費電力も小さく、電池駆動の製品への搭載が可能になった。

 ガス警報機といえば強烈な警報音が一般的だが、昨今、家庭には音を発する電気器具が増え、ガス警報器の警報が聞き取りづらく、またブザーでは他の電気器具と識別しづらくなっている。矢崎エナジーシステムには、「ガス漏れ事故を撲滅するためには、ガスの遮断だけではなく、ガス漏れをユーザーに知らせることが重要な要素である」という、安全に対する想い、安全へのこだわりがあり、音声ガイドへの切り替えにつながったという。

 この新技術は、子供から高齢者にまでわかりやすい音声警報を実現した点で注目されているほか、今後は、調理家電や自動車の自動運転に関する分野などに幅広い用途が期待されている。(HC)

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