【株式評論家の視点】レナウンはテクニカルとチャートで買い妙味、山東如意科技集団との提携に対する期待が下支え

株式評論家の視点

 レナウン<3606>(東1)は、2017年2月期を初年度とする「中期経営基本方針」を策定し、これに基づき、チャネル戦略やエリア戦略への取り組みにより顧客との接点の拡大を図るとともに、顧客から価値を認めていただける商品・サービスの提供によりファンの拡大を目指している。今2018年2月期も商品仕入、在庫 管理、店舗運営の効率化に尽力し、業績の向上を図っている。

 R-Member‘s Clubでは、昨秋スタートした「arnold palmer timelessアプリ」の現在会員数が5万人(17年2月末)、今夏には「D’URBANアプリ ・Aquascutumアプリ」と「RENOWNブランド共通アプリ」がスタートする予定。新しい取り組みでは、「arnold palmer timeless KIDS CLUB」において、サービス利用型ビジネスの提案と顧客来店促進による併売率向上と子供視点からの長期的ファンの拡大と持続を見込む。ドレスシャツ定期お届けサービスでは、サービス利用型ビジネスの提案と「時間」「距離」の短縮、値頃感のあるプライス設定による持続的ファンの拡大を見込む。Eコマース事業では、自社ECサイトなどで24.0%増の順調な拡大を見込む。

 今18年2月期第2四半期業績予想は、売上高280億円(前年同期比4.2%減)、営業損益25億円の赤字(同25億7400万円の赤字)、経常損益24億円の赤字(同24億4200万円の赤字)、最終損益21億円の赤字(同29億2500万円の赤字)を見込む。

 今18年2月期業績予想は、売上高660億円(前年同期比2.4%減)、営業損益2億円の黒字(前年同期は2億4800万円の赤字)、経常利益5億円(同3.3倍)、最終損益5億円の黒字(同5億9500万円赤字)と黒字転換を見込む。

 株価は、4月13日につけた年初来の安値106円を底に、低価格の新ブランドを2018年春に投入するとの報道を手掛かりに、4月24日に年初来の高値207円と急騰。6月1日安値133円と調整、同7日安値133円と売り直されて下値を確認。同12日に逆張りのテクニカル指標のRSI、サイコロジカルで短期的に買いシグナルが点灯。翌13日は25日移動平均線を突破し、急動意付く展開となっている。親会社の中国繊維大手、山東如意科技集団との提携による新たな販路開拓に対する期待感があることから、チャート的にも13週移動平均線がサポートしており、押し目は注目されそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る