パイプドHDは自律調整一巡して上値試す、18年2月期1Q進捗率高水準で通期予想に増額余地

日インタビュ新聞ロゴ

 パイプドHD<3919>(東1)は情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業、広告事業、ソリューション事業を展開している。18年2月期は先行投資負担で営業利益横ばい予想だが、第1四半期の進捗率が高水準で通期予想に増額余地がありそうだ。株価は自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。

■情報資産プラットフォーム事業などを展開

 国内最大規模の情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業(情報資産プラットフォーム「スパイラル」によるデータ管理などのクラウドサービス提供)、広告事業(アフィリエイトASP一括管理サービスなど)、ソリューション事業(インターネット広告制作やWebシステム開発の請負、BIMコンサルティング、デジタルCRMなど)を展開している。また18年2月期から公益性の高い事業を行う社会イノベーション事業をセグメントとして新設した。
 
 情報資産プラットフォーム事業は、契約数増加に伴って月額サービス収入が拡大するストック型の収益構造である。

■18年2月期営業利益横ばい予想だが増額余地

 今期(18年2月期)連結業績予想(3月31日公表)は、売上高が前期(17年2月期)比10.4%増の53億円、営業利益が同横ばいの8億45百万円、経常利益が同3.4%減の8億35百万円、純利益が同16.2%増の4億70百万円としている。配当予想は17年2月期と同額の年間21円(第2四半期末9円、期末12円)としている。予想配当性向は33.9%となる。

 人材採用・育成強化などの先行投資負担で営業利益横ばい予想だが、需要好調で増収基調に変化はないようだ。また通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が24.9%、営業利益が29.9%、経常利益が30.1%、純利益が35.9%と高水準である。通期予想に増額余地がありそうだ。

 中期経営計画2020では、目標数値に20年2月期の売上高73億円、営業利益17億円を掲げている。重点戦略として、リアルビジネスとの接点の強化、イノベーティブな事業への挑戦、グループ全体の採用・育成の強化、グループ各社の情報資産の有効活用を推進する。中期成長が期待される。

■株価は年初来高値圏、自律調整一巡して上値試す

 株価は第1四半期2桁増益を好感して7月4日に年初来高値1300円まで上伸した。その後も1200円近辺で堅調に推移している。

 8月24日の終値1215円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS61円94銭で算出)は19~20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS274円71銭で算出)は4.4倍近辺である。時価総額は約98億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して水準を切り上げる形だ。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る