【どう見るこの相場】米FOMCが注目イベント、市場予想どおりなら安心感

どう見るこの相場

 今週12月11日~15日は、13日発表の米FOMC声明とイエレン米FRB議長の会見が注目イベントとなる。週前半はイベントを控えて様子見ムードとなりそうだが、米FOMCの結果が市場予想どおりなら週後半は安心感が強まりそうだ。世界的な景気と企業業績の拡大という期待感に大きな変化はなく、日経平均株価が11月9日高値に接近する可能性がありそうだ。

■日経平均株価は11月高値に接近の可能性

 前週(12月4日~8日)の日経平均株価は、週半ばに先物・オプションのメジャーSQに向けて波乱の展開となる場面があり、週間ベースでは7円95銭安と僅かに下落したが、週後半には為替が1ドル=113円台までドル高・円安水準に傾いたことも好感して戻り歩調の形となった。世界的な景気と企業業績の拡大に対する期待感が背景にある。

 今週(12月11日~15日)は13日発表の米FOMC(連邦公開市場委員会)声明、およびイエレン米FRB(連邦準備制度理事会)議長の会見が注目イベントとなる。このため週前半は注目イベントを控えて様子見ムードが強まる可能性がありそうだ。ただし市場は今回の追加利上げを織り込み済みであり、さらにFOMC声明やイエレン米FRB議長の記者会見で「緩やかな利上げペース」が確認されれば、週後半は安心感が強まりそうだ。

 また米国の税制改革法案成立に向けた上下両院の調整の動きも注目される。また需給面では海外投資家が売り越し基調に転じていることや、クリスマス休暇入りに向けた動きが意識されそうだ。

■好業績中小型株に資金シフト

 物色面では、年末に向けて海外投資家がクリスマス休暇となり、個人投資家中心の資金が値動きの良い好業績中小型株、テーマ株、直近IPO銘柄にシフトする可能性が高いだろう。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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