ウィルはモミ合い煮詰まり感、18年12月期2Q累計利益を減額したが通期は増益予想

株式市場 銘柄

 ウィル<3241>(東2)は関西圏を地盤とする不動産会社である。戸建住宅の開発分譲事業を主力として、リフォーム事業や流通事業も展開している。7月23日に一時的要因で18年12月期第2四半期累計の利益予想を減額修正したが、通期は据え置いて増益予想である。株価はモミ合い展開だが煮詰まり感を強めている。減額修正に対するネガティブ反応も限定的だ。なお8月9日に第2四半期決算発表を予定している。

■関西地盤で戸建住宅分譲が主力の不動産会社

 関西圏を地盤とする不動産会社である。戸建住宅の開発分譲事業を主力として、リフォーム事業や流通事業なども展開している。営業エリア拡大に向けて中部圏に進出している。

■18年12月期2Q累計の利益減額だが、通期は増益予想

 18年12月期の連結業績予想は、売上高が17年12月期比8.6%増の56億74百万円、営業利益が12.9%増の7億12百万円、経常利益が9.3%増の6億81百万円、純利益が8.5%増の4億49百万円としている。配当予想は50銭増配の年間13円50銭(期末一括)としている。
 7月23日に第2四半期累計の売上高予想を増額修正、利益予想を減額修正した。売上面では開発分譲事業が堅調に推移して計画を上回るが、利益面では18年6月発生の大阪北部地震に伴う緊急対応や進行中工事の遅延などにより、利益率の高いリフォーム工事の完了・引き渡しを下期に持ち越すことが影響する。

 ただし第2四半期末のリフォーム受注残高は前年同期比31.7%増の5億83百万円と高水準である。第2四半期累計の利益減額は一時的要因であり、通期ベースで好業績を期待したい。

■株価はモミ合い煮詰まり感

 株価は370円~380円近辺の小幅レンジでのモミ合い展開だが煮詰まり感を強めている。減額修正に対するネガティブ反応も限定的だ。7月24日の終値は376円、今期予想連結PERは約9倍、時価総額は約43億円である。モミ合い上放れを期待したい。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る