PALTEKはハカルスと人工知能を搭載したFPGA製品などの開発で協業開始

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■ディープラーニングでは実現が難しかった軽量なAIソリューションを実現

 PALTEK<7587>(東2)は、人工知能のパッケージを開発・展開するハカルス(京都市中京区)、と協力開発体制を構築し、ハカルスのAIエンジン「HACARUS-X(ハカルスエックス)」を搭載したFPGA製品およびボックスコンピュータ製品の開発に着手する。

 HACARUS-Xは現在の主流であるディープラーニングを使わない軽量な人工知能パッケージで、少ないデータから特徴を抽出することに優れているスパースモデリング技術を応用したものである。PALTEKとハカルスは、PALTEKが提供するFPGAやボックスコンピュータなどのハードウェアにHACARUS-Xを搭載することで、高速化・小型化・低消費電力化のニーズに対応した人工知能デバイスを提供できるようになる。

 ハカルスは2017年秋より、少量のデータからでも特徴の抽出が可能なスパースモデリングと機械学習を組み合わせた、独自の人工知能「HACARUS-X」を主力製品として開発・販売している。スパースモデリングはデータ同士の因果関係を解明することを得意としており、人工知能が出した結果と判断の経緯に対する人間の解釈性が大幅に向上する。また、HACARUS-Xは開発当初から軽量化を強く意識しており、完全にオフラインのデバイス上で人工知能を動作させることができる。

 PALTEKが提供するザイリンクス社のZynq(R)UltraScale+(TM)MPsoCは、ARM搭載で業界最先端プロセスの16nmで開発されており、専用の並列演算用ハードウェアが実装され、ディープラーニングやスパースモデリングの処理で必要とされる演算処理の最適化が行える。適応性に優れたザイリンクス社のFPGAを利用することで、急速に発展するAI分野でカスタムハードウェア アクセラレータを迅速に導入できる。さらに、CPUやGPUと比べ、FPGAは少ない消費電力で高い性能と低レイテンシを実現できる。

 両社は、2018年12月までにHACARUS-XのアルゴリズムをFPGAに実装する開発環境を、2019年2月までにボックスコンピュータへの実装できる開発環境を提供することを目指す。

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