【引け後のリリース】富士フイルムHDが米国のiPS細胞企業を買収

引け後のリリース

■ナスダック上場のセルラーダイナミクス社とTOBで合意

富士フイルムホールディングス<4901>(東1)は30日の夕方、米国のiPS細胞の開発・製造のリーディングカンパニーであるナスダック上場企業Cellular Dynamics International, Inc.(セルラーダイナミクス社、ウィスコンシン州マディソン)の買収で合意し、子会社を通じて1株あたり16.5ドルでTOB(公開買い付け)すると発表した。

発表によると、買い付けに要する資金は約3.07億米ドル(予定)、買付け期間はセルラーダイナミクス社との合意の日(米国時間2015年3月30日)の翌日から5営業日(土曜日、日曜日及び米国における祝祭日は含まれない)以内に開始され、開始後20営業日(土曜日、日曜日及び米国における祝祭日は含まれない)で終了する。買付け期間の延長を実施する可能性もある。

株価は3月25日に4344.0円まで上げて2008年以来の高値に進み、30日の終値は4213.5円(前日比変わらず)。波打ちながら長期ジリ高基調を続けている。 富士フイルムホールディングスは、これまで写真フィルムの研究開発・製造などで培ってきた技術やノウハウを活用して、再生医療に必要な、細胞増殖のための「足場」として、生体適合性に優れ、さまざまな形状に加工できるリコンビナントペプチド(RCP)を開発している。また昨年12月には、日本で再生医療製品を上市しているジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)<7774>(JQG)を連結子会社化するなど、再生医療分野への取り組みを強化してきた。今回、セルラーダイナミクス社の買収を通じ、iPS細胞を使った創薬支援分野に参入する。

さらに、セルラーダイナミクス社のiPS細胞関連技術・ノウハウと当社の高機能素材技術・エンジニアリング技術や、J-TECの品質マネージメントシステムとのシナジーを発揮させ、再生医療製品の開発加速、再生医療の事業領域の拡大を図るとともに、再生医療の産業化に貢献していくことを目指す、とした。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る