【どう見るこの株】注目のファイナンスありの「訳あり」銘柄

東証 株式

■ファイナンス価格が下値意識を高め業績下方修正株は安川電型展開も考慮

ファイナンスありの「訳あり」銘柄では、新株式発行の発行価格や自己株式立会外分売の分売価格のクリアが、株価政策のメーンテーマとなるはずで下値抵抗ラインとして意識される。

このうちプレミアグループ<7199>(東1)は、市場変更承認とともに新株予約券発行を発表、希薄化懸念を強めストップ安を交え2769円まで急落し足元は3100円台までリバウンドしたが、これは同時発表の株式分割(1株を2株に分割、基準日3月31日)の権利取りによるもので、なお戻りを試す株価材料となりそうだ。

またOrchestra Holdings<6533>(東1)とファイズ<9325>(東1)が昇格記念増配を発表し、ファイズの通販向けの配送事業と時流性のある業態や、PER評価が6倍台と市場平均を大きく下回るグローバル・リンク・マネジメント<3486>(東1)ともども、要注目となる。

やや問題含みなのは、今期業績を下方修正した2銘柄である。

クロスキャット<2307>(東1)は、あろうことか市場変更承認日に今3月期業績の下方修正を発表し、株価は昨年来安値791円まで急落、足元では急落前の1000円台まで戻した。

一方、ベイカレント・コンサルティング<6532>(東1)は、連休前の11日に今2月期業績の下方修正と自己株式取得の好悪両材料を発表した。

しかし両銘柄の株価水準は、それぞれPER6倍台、PER13倍台と割安水準にあり、連休前に今2月期業績の2回目の下方修正を発表した安川電機<6506>(東1)が、反発して引けたことを勘案すれば、逆に織り込み済みとなる可能性もありウオッチする必要がある。

【どう見るこの相場】「森を見ずに木を見る」を基本とする個別銘柄重視の積み上げスタンスが賢明
【どう見るこの株】注目の直近1部昇格銘柄

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る