【アナリスト水田雅展の銘柄診断】シンプロメンテ下値固め完了、16年2月期の収益改善期待で出直り

銘柄分析

 店舗設備・機器メンテナンスサービスを展開するシンプロメンテ<6086>(東マ)の株価は、安値圏850円~900円近辺で下値固めが完了したようだ。3月30日には965円まで上伸する場面があった。16年2月期の収益改善期待で出直り展開だろう。

 大手飲食・小売チェーンを主要顧客として、店舗における内外装および各種設備・機器(厨房機器、給排水・衛生設備、空調・給排気・ダクト設備、電機設備、照明機器、ガス設備、看板、自動ドア・ガラス・鍵・シャッターなど)の不具合を解決するメンテナンスサービスを提供している。

 事業区分としては、ワンストップメンテナンスサービスとメンテナンスアウトソーシングサービスを展開している。ワンストップメンテナンスサービスでは、各種設備・機器の突発的なトラブル発生時に対応する緊急メンテナンスサービスを主力として、各種設備・機器の点検・整備・洗浄・清掃を定期的に行う予防メンテナンスサービスも提供している。メンテナンスアウトソーシングサービスは、当社のメンテナンス体制を厨房機器メーカーにOEM的に提供することで、メーカーのメンテナンス業務のサポートを行っている。

 全国の店舗から24時間365日、修理・メンテナンスの依頼を受け付け、依頼の種類・地域・内容などに応じて全国の協力業者(メンテキーパー)から適切な業者を選定・手配し、店舗の設備・機器等の不具合を解決するサービスが特徴だ。14年2月期末時点の顧客店舗数は13年2月期末比8.4%増の2万8507店舗、メンテキーパー数は同5.1%増の4831社である。

 前期(15年2月期)業績(非連結)見通し(2月12日に売上高を増額、利益を減額修正)は、売上高が前々期比16.1%増の42億67百万円、営業利益が同44.3%減の1億03百万円、経常利益が同42.1%減の1億03百万円、純利益が同39.8%減の62百万円で、配当予想(4月11日公表)は前々期から記念配当5円を落として年間10円(期末一括)としている。

 利益面では外注費など売上原価の高騰、中長期的な受注拡大を見据えた人員確保による販管費の増加などが影響して減益見通しだ。ただし売上高は大口の新規顧客の獲得、メンテナンス業務のアウトソーシング化に取り組む一部既存顧客との取引量拡大などで大幅増収見通しだ。

 緊急メンテナンスサービスでのサービスエリア拡大、新規顧客開拓、既存顧客との取引量拡大、予防メンテナンスサービスでのエアコンや冷凍・冷蔵機器のメンテナンス増加などで、飲食店向けを中心に依頼件数は増加基調である。今期(16年2月期)は人件費など先行投資負担が一巡して収益改善が期待される。

 中期成長に向けた重点戦略としては、新規顧客開拓によるシェア拡大を目指している。ワンストップメンテナンスサービスでは外食業界以外の小売、理美容、教育、医療・介護、宿泊・娯楽などの業界にも新規顧客開拓を推進する。メンテナンスアウトソーシングサービスでは、サービスをOEM的に提供する企業の増加を目指すとともに、個人経営店舗向けの提供も視野に入れてシェア拡大を図る方針だ。

 外食業界や小売業界などでは、店舗の老朽化や人手不足の深刻化、店舗の衛生環境改善や従業員の労働環境改善に対する意識の高まりも背景として、メンテナンス業務のアウトソーシング化が一段と進展することが予想される。新規サービス開発なども寄与して中期的に収益拡大が期待される。

 株価の動きを見ると、1月中旬~3月上旬の安値圏850円~900円近辺でのモミ合いから上放れの動きを強めている。3月30日には965円まで上伸する場面があった。15年2月期の大幅減益を織り込んで下値固めが完了したようだ。

 4月2日の終値929円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS35円97銭で算出)は25~26倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.1%近辺、前々期実績PBR(前々期実績のBPS454円80銭で算出)は2.0倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線を突破した。下値固めが完了して強基調に転換する動きであり、16年2月期の収益改善期待で出直り展開だろう。

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