JSPが出直り拡大、第4四半期から価格改定効果や原油低下の恩恵が強まる見込み

株式市場 銘柄

■通期見通しを減益のまま据え置くが第4四半期以降の回復に期待強まる

JSP<7942>(東1)は2月1日の後場、一段高となり、午後の取引開始後に11%高の2475円(247円高)まで上げて戻り高値に進んでいる。31日の取引終了後に発表した2019年3月期・第3四半期の連結決算(2018年4月~12月累計)は全体に減益だったが、「国内における製品価格改定が、当第3四半期連結会計期間に完了」(決算短信より)などとしたため、第4四半期から来期に向けた期待が改めて強まっている。

 発泡プラスチック製品や各種緩衝材の大手で、この第3四半期累計期間は、付加価値の高い製品の販売増加などにより、連結売上高は前年同期比2.0%増加して881.57億円となった。ただ、利益面では、食品・水産分野など一部分野での需要低迷や、原燃料価格上昇の影響、上期におけ海外事業の収益改善の遅れなどがあり、営業利益は前年同期比38.1%減の48.49億円となった。

 3月通期の連結業績見通しは全体に従来予想を継続し、売上高は1181.0億円(前期比3.3%の増加)、営業利益は75.0億円(同17.6%減)、純利益は55.0億円(同19.8%減)1株利益は184円50銭とした。しかし、「平成30年11月頃からの原油価格低下による当社使用原材料価格への影響は、概ね第4四半期連結会計期間以降となる見込み」(同)などとしたため、原油価格の低下効果と価格改定効果が第4四半期から次第に表出してくる可能性がある。来期に向けた期待が強まっている。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る