【新規上場(IPO)銘柄】田中建設工業は割安感に利回り妙味も、解体市場は今後も拡大傾向続く

株式市場 IPO 鐘

 田中建設工業<1450>(JQ)は、昨年12月18日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。同社は、新橋を拠点に「解体並びに関連する環境ビジネス」を通じ「人にやさしい環境づくり」という究極のテーマに向け、解体事業、関連業務(土壌地下浄化)、関連業務(土木工事)、関連業務(リサイクル)を行っている。

 同社は、今後のさらなる 業容拡大・次ステージへのステップアップを図るため、2016年11月に中期計画「TANAKEN2020」を策定しスタートしている。20年の東京オリンピックに向けての建設投資の高まり、東日本震災後の防災意識の高まり、戦後の建築構造物の維持更新時代の到来等、解体市場は今後拡大傾向が続くと考え、特に営業面では従来の主要顧客であるデベロッパー・ゼネコン・一般顧客からの受注拡大に加え、新たに再開発プロジェクト・官庁工事受注への取り組み強化を図っている


 今2019年3月期第3四半期業績実績は、売上高49億2300万円、営業利益6億6300万円、経常利益6億8300万円、純利益4億2400万円に着地。

 今19年3月期業績予想は、売上 高65億円(前期比17.3%減)、営業利益7億3000万円(同42.0%減)、経常利益7億円(同45.0%減)、純利益4億5700万円(同45.1%減)を見込む。年間配当予想は、期末一括70円(同2,536円)を予定している。18年8月29日付で普通株式1株につき20株の株式分割を行っている。

 株価は、昨年12月21日につけた上場来高値2873円から本年1月8日安値2450円まで調整を挟んで上昇。1月21日高値2739円、同31日高値2769円、2月24日高値2730円と買われた後、上げ一服となりモミ合っている。事業拡大と管理部門の強化のための人員が増加し、人件費が膨らみ減益を見込むが、今期予想PER11倍台と割安感があり、 来期は増収増益が観測されている。配当利回り2.8%と利回り妙味もソコソコある水準にあり、ここから下押す場面があれば、買いを考えたい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る