テクノスデータサイエンス・エンジニアリング＜７０４６＞（東マ）は、昨年１２月１８日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は、「新しい価値を創造し、変化をもたらす次世代のチャレンジャー」という経営ビジョンのもと、データサイエンスで、ビジョン策定、データ分析・最適化、ＡＩを活用した運用しくみづくり、分析活用基盤の構築など、データ分析・活用を軸に顧客のニーズや課題にあったサービスを提供している。
　同社は、高度なＡＩ技術をコアバリューとするデータサイエンティストや、業界・業務に精通した知識及びビッグデータ活用技術を保有するエンジニアを抱えるプロフェッショナル集団で、設立以来、金融、製造、流通・情報サービスの大手企業で２５０テーマ以上のコ ンサルティング・解析実績を超え、数多くのデータ経営を目指す企業の業務改革や新事業創造を支援している。ＡＩ構築ノウハウ及び経験を豊富に備えており、機械学習やディープラーニング技術を活用した独自開発の人工知能エンジン「ｓｃｏｒｏｂｏ」を活用することで、企業のサービス・プロダクトに新たな価値をもたらし、サブスクリプションビジネネスを展開している。

　今２０１９年３月期第３四半期は、同社は蓄積された解析技術を基に、新規顧客開拓を図るとともに既存顧客の深耕による受注拡大に注力。また、ChatBotや音声アシスタント等の対話サービスに対して、自動応答機能を提供する対話型AI製品「COGNIGY」の取扱いを開始したことに伴い、顧客企業への導入に向けて積極的な営業を 図っている。

　今１９年３月期第３四半期業績実績は、売上高１０億０６００万円、営業利益１億５７００万円、経常利益１億７３００万円、純利益１億１２００万円に着地。

　今１９年３月期業績予想は、売上高１３億５１００万円（前期比３２．６％増）、営業利益１億６５００万円（同２．９倍）、経常利益１億８１００万円（同７５．７％増）、純利益１億１７００万円（同４０．２％増）を見込む。効率的なプロジェクト推進により、外注費が減少したほか、上場関連費用が想定よりも発生しなかったことから利益水準は従来計画を若干上回る見通し。年間配当予想は、未定（同期末一括５円）としている。なお、昨年１１月６日付で普通株式１株につき２株の株式分割を行っている 。

　株価は、昨年１２月１８日につけた上場来高値７６８０円から本年１月４日安値４９６０円と下げた後、同２９日７０９０円と上昇。上げ一服で５０１０円と調整している。２月２８日に同社は、国内初ＡＩを活用したファンマーケティングの新サービスの企画・開発でＳＫＩＹＡＫＩ＜３９９５＞（東マ）と業務提携したと発表。ＳＫＩＹＡＫＩが運営する、アーティストやクリエイターのファンの熱量を可視化したサービス「ｂｉｔｆａｎ」における高度なデータ分析技術の活用と、新たなＡＩ技術を活用し、グローバル展開を視野に入れたサービス提供を目指すとしており、今月３月中旬に予定される第一弾のサービスの詳細内容についての発表が注目される。二番底を形成し反転相場が期待されることから、５０００円前後は底値買い妙味が膨らみそうだ。（株式評論家・信濃川）