【高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ】G20でドイツへ財政出動の要求が強まれば為替波乱も

高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ

先週末の10日、日経平均は2000年4月17日以来、15年ぶりに一時2万円の大台を回復しました。昨年大納会の終値が1万7450円でしたので、終値ベースで年初来14.1%の上昇率となります。

同期間の独DAX指数の上昇率24.6%には及びませんが、NYダウの上昇率1.3%を大きく凌いでいます。

今週16,17の両日、ワシントンでG20財務相・中央銀行総裁会議が開かれます。今日、世界経済が抱えます課題の一つに、先進国では財・サービスの供給力に比べ、需要が1兆ドル以上も不足しているという現実があります。リーマンショック直後の2009年の約1兆9000億ドルの大幅な需給ギャップよりは縮小しましたが、依然として需要の回復ペースは極めて鈍いと言わざるを得ません。先進国の低インフレ・低金利には、決して原油安のみならず、このような構造的な要因が潜在しているのです。

米国はG20でドイツに対して財政出動を求めると思われますが、返答の内容如何では為替の波乱につながるかもしれません。(証券ジャーナリスト)

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