イワキの岩城慶太郎社長「10月の薬価改定は初めてなので現段階では業績予想を据え置く」

日本インタビュ新聞

■第2四半期の連結業績は営業利益が予想を45%上回る

イワキ<8095>(東1)の2019年11月期・第2四半期連結業績(2018年12月~19年5月・累計)は、医薬品・医薬品原料の製造・販売などを行う医薬・FC(ファインケミカル)事業を中心に主な4事業セグメントとも売り上げが拡大し、連結売上高は310.54億円(前年同期比7.0%の増加)となった。営業利益は医薬・FC事業と化成品事業が牽引して12.78億円(同49.0%の増加)となり、親会社株主に帰属する四
半期純利益は8.91億円(同44.4%の増加)となった。

 利益面では、医薬FC事業で高薬価品の製造量が増加したこと、自社原料、電子・機能性材料や主力商品の販売が伸びたことなどが大きく寄与した。また、販売費及び一般管理費のうち研究開発費、広告宣伝費などが当初予算を下回ったこと、一部の経費が下半期にずれ込んだ事などもあり、従来予想を営業利益は45%、純利益は34%上回る着地となった。

 通期・2019年11月期の連結業績見通しについては、従来予想を据え置き、売上高を630億円(前期比4.9%の増加)、営業利益を20億円(同8.2%の増加)などとした。数字の上では、上期に比べて鈍化する形になるが、ただ、これは、「10月に薬価改定と消費税の増税が行われるほか、米中通商問題などがあり、とりわけ10月の薬価改定は初めてのことなので、現段階では据え置くということ」(岩城慶太郎社長)とした。

 営業利益は3期続けて最高を更新することになる。今期を初年度とするローリング方式の中期経営計画では、21年11月期の連結売上高を700億円、営業利益28億円などを掲げる。

 ジェネリック外皮用剤や、通販化粧品の化粧下地部門で人気の「シルキーカバーオイルブロック」、壮年性脱毛生薬「ミノクロウ」、販売総代理店権を獲得して今夏発売開始の「タイガーバーム」などで「皮膚のイワキ」を積極展開するほか、新たに抗がん剤原料にも進出して「高薬理活性医薬品原料のイワキ」も推進する計画だ。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る