うかいは売り一巡

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 うかい<7621>(JQ)は高級和食・洋食料理店を主力として、文化事業も展開している。なお新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言発令を受けて、4月8日から営業自粛(店舗臨時休業および美術館臨時休館)を実施している。当面は影響が避けられないが、中期的に収益拡大を期待したい。株価は安値圏だが売り一巡感を強めている。出直りを期待したい。

■高級和食・洋食料理店が主力

 高級和食・洋食料理店の事業本部(和食事業、洋食事業、物販事業)を主力に、文化事業(箱根ガラスの森美術館)も展開している。19年3月期の売上高構成比は事業本部91%(和食42%、洋食42%、物販7%)、文化事業9%だった。収益面では第3四半期の構成比が高い特性がある。

 海外は、17年11月台湾・高雄市のホテル「シルクスクラブ」内に1号店「うかい亭 高雄」をグランドオープン、19年1月台湾・台北市の商業施設「微風南山」内に2号店「ザ・ウカイ・タイペイ」をオープンした。

 成長戦略では人材の確保・育成、ブランドの研鑽、物販事業の成長促進、国際的なブランド発信の4つ課題を掲げ、さらなる成長に向けた強固な経営体質の確立に取り組んでいる。数値目標には、21年3月期売上高145億16百万円、営業利益5億50百万円を掲げている。

■新型コロナウイルス感染症拡大で営業自粛

 20年3月期業績(非連結)予想は、売上高が19年3月期比2.1%増の142億03百万円、営業利益が22.7%増の2億80百万円、経常利益が30.1%増の2億56百万円、純利益が35.7%増の1億31百万円としている。配当は19年3月期と同額の18円(期末一括)である。

 第3四半期累計は台風19号による臨時休業の影響、人材関連費用の増加などで減益だった。第4四半期は新型コロナウイルス感染症拡大による客数減少の影響を受けるため、通期下振れとなりそうだ。

 なお新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言発令を受けて、4月8日から営業自粛(店舗臨時休業および美術館臨時休館)を実施している。当面は影響が避けられないが、中期的に収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株式数に応じて優待券などを贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は売り一巡

 株価は安値圏だが売り一巡感を強めている。出直りを期待したい。4月22日の終値は2754円、前期推定PER(会社予想EPS25円02銭で算出)は約110倍、前期推定配当利回り(会社予想18円で算出)は約0.7%、前々期実績PBR(前々期実績BPS974円76銭で算出)は約2.8倍、時価総額は約144億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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