東洋合成工業は上値試す

株式市場 銘柄

 東洋合成工業<4970>(JQ)はフォトレジスト用感光性材料分野で世界トップクラスのメーカーである。21年3月期は需要堅調だが、感光材新製造棟完成に伴う固定費増加で減益予想である。新型コロナウイルスによる影響は限定的のようだ。中期的に収益拡大を期待したい。株価は高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■フォトレジスト用感光性材料で世界トップクラスのメーカー

 フォトレジスト用感光性材料分野(感光性材料事業)で世界トップクラスのメーカーで、化成品事業(電子材料関連、香料材料関連、ロジスティクス部門)も展開している。

■21年3月期は固定費増加で減益予想

 20年3月期の業績(非連結)は、売上高が19年3月期比6.4%増の244億55百万円、営業利益が40.1%増の21億84百万円、経常利益が31.5%増の20億61百万円、純利益が58.2%増の18億52百万円だった。売上高は全体として計画未達だったが、高付加価値製品の販売増で計画超の大幅増益だった。純利益は繰延税金資産計上も寄与した。

 21年3月期業績(非連結)予想は、売上高が20年3月期比2.2%増の250億55百万円、営業利益が17.6%減の18億円、経常利益が17.6%減の17億円、純利益が40.6%減の11億円としている。

 先端半導体向けに需要堅調だが、感光材新製造棟完成(20年9月予定)に伴う固定費増加で減益予想である。新型コロナウイルスによる影響は限定的のようだ。中期的に収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。5月15日の終値は6370円、時価総額は約519億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る