神鋼商事は後場一段強含む、売上高が予想を小幅上回り想定より手堅かったとの見方

■利益面は米中貿易摩擦や米エネルギー業界の低迷などで営業利益39%減

神鋼商事<8075>(東1)は5月20日の後場一段強含み、13時過ぎに1855円(15円高)まで上げて堅調に推移した。13時に2020年3月期の連結決算を発表し、売上高は3月に修正した予想額を小幅上回り、各利益は下回ったが、想定に比べて手堅かったとの受け止め方が出ている。
■鉄鋼原料の取扱高や機械・情報機器の取扱高は増加し売上高は1.7%の減少にとどまる

 20年3月期の連結決算は、米中貿易摩擦による景気減速等の影響があった中で、鉄鋼原料の取扱高や機械・情報機器の取扱高が増加し、売上高は前期比1.7%の減少にとどまり9360億3100万円となった。

 一方、利益面では、鋼板製品の価格がとりわけ輸出向けで振るわなかったことや、米国エネルギー業界の低迷により、米国子会社の在庫評価損と貸倒引当金を計上したこと、などにより、営業利益は同39.0%減の48億2900万円となった。さらに、新型コロナウイルス流行による世界株安の影響により、投資有価証券にかかわる特別損失を計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は同67.5%減の16億2900万円となった。

 今期・21年3月期の連結業績予想については、同社グループの活動範囲がグローバルかつ多岐にわたり、新型コロナウイルス流行の影響を現時点において合理的に算定することが困難であるとして予想値の公表を見送った。状況が改善し、業績予想の開示が可能となった時点で速やかに公表する。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■半導体パッケージの微細化に対応、LDI露光で1.0μm幅パターンを実現  旭化成<3407>(東…
  2. ■物流費やエネルギーコストの上昇受け、企業努力では限界  亀田製菓<2220>(東証プライム)は5…
  3. ■約100種類の実践講座で次世代エンジニアを育成  トヨタグループ5社は5月22日、AI・ソフトウ…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  2. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…
  3. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  4. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  5. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  6. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る