ピクスタは反発の動き、20年12月期業績悪化懸念の織り込み完了

株式市場 銘柄

 ピクスタ<3416>(東マ)は、デジタル素材のオンラインマーケットプレイス「PIXTA」運営を主力としている。20年12月期は新型コロナウイルスの影響で未定としている。21年12月期の収益拡大を期待したい。株価は8月の直近安値圏から反発の動きを強めている。20年12月期業績悪化懸念の織り込みが完了したようだ。出直りを期待したい。

■デジタル素材のオンラインマーケットプレイス「PIXTA」を運営

 インターネット上で写真・イラスト・動画等のデジタル素材を販売するオンラインマーケットプレイス「PIXTA」運営を主力として、クリエイティブ・プラットフォーム事業を展開している。国内外のクリエイターからクラウドソーシング形式でデジタル素材を収集し、素材を必要とする法人・個人向けに販売する。

 また新規事業として、出張撮影プラットフォーム「fotowa」や、スマホ写真マーケットプレイス「Snapmart」も展開している。

■20年12月期予想は新型コロナ影響で未定

 20年12月期の連結業績予想は、期初時点では増収増益予想としていたが、8月14日に未定に修正した。新型コロナウイルスによる経済情勢の悪化で、特に飲食・旅行業界のクライアントの広告費用削減など不透明感が強く、外出自粛による出張撮影のキャンセルが発生していることなども考慮した。

 なお第2四半期累計は、売上高が前年同期比6.4%減収、営業利益が95.4%減益だった。新型コロナウイルスで4~5月に、広告主の広告支出減少と制作に使用するデジタル素材需要の減少、外出自粛・イベント中止に伴う出張撮影自粛・キャンセルなどの影響を受けた。純利益は減損損失計上で赤字だった。

 当面は新型コロナウイルスの影響が懸念材料として意識されるが、21年12月期の収益拡大を期待したい。

■株価は反発の動き

 株価は8月の直近安値圏から反発の動きを強めている。20年12月期業績悪化懸念の織り込みが完了したようだ。出直りを期待したい。9月16日の終値は1299円、時価総額は約29億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る