データ・アプリケーションは反発の動き、21年3月期大幅減益予想の織り込み完了

株式市場 銘柄

 データ・アプリケーション<3848>(JQ)は、データ交換系ミドルウェアを中心とするソフトウェア開発企業である。21年3月期は会計方針変更や新型コロナウイルスの影響で大幅減益予想としているが、後半からの回復を期待したい。株価は反発の動きを強めている。大幅減益予想の織り込みが完了したようだ。出直りを期待したい。

■データ交換系ミドルウェア主力のソフトウェア開発企業

 データ交換系ミドルウェアを中心に、企業の業務プロセスを支える基盤型ソフトウェア製品の開発・販売・保守および導入支援サービスを展開している。

■21年3月期大幅減益予想だが後半からの回復期待

 21年3月期の連結業績予想(期初時点では未定、8月7日に公表)は、売上高が20年3月期比9.9%減の19億35百万円で、営業利益が96.6%減の12百万円、経常利益が93.9%減の22百万円、純利益が93.9%減の16百万円としている。会計方針変更や新型コロナウイルスの影響で減収・大幅減益予想としている。

 会計方針変更については、メンテナンス売上で従来は契約開始月に一括計上していたが、契約期間で均等に按分する計上方法に変更するため、当期計上額の減少が発生する。ただし計上時期と期間毎の計上金額は変更となるが、計上総額は変わらず、当期減少分は来期以降に計上されるため、契約期間中は安定的に計上される形になる。新型コロナウイルスの影響については、一部案件の延期・凍結が発生しているが、期後半から徐々に回復すると見込んでいる。利益面では人員増強や事務所移転など組織体制強化に向けた投資も影響する見込みだ。

 なお第1四半期は売上高が前年同期比18.4%減の4億18百万円、営業利益が45百万円の赤字(前年同期は68百万円の黒字)だった。期後半からの需要回復を期待したい。

■株価は反発の動き

 株価は8月の直近安値圏から反発の動きを強めている。大幅減益予想の織り込みが完了したようだ。出直りを期待したい。9月17日の終値は1406円、時価総額は約52億円である。

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