トレジャー・ファクトリーは21年2月期2Q累計赤字だが回復基調

(決算速報)
 トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)は10月13日の取引時間終了後に21年2月期第2四半期累計業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で赤字となり、未定としていた通期予想を大幅減益・減配予想とした。ただし影響を大きく受けた第1四半期をボトムとして回復基調である。株価はモミ合いの形だ。目先的には大幅減益・減配予想を嫌気する可能性もあるが、下値は限定的だろう。通期予想公表でアク抜けにつながることを期待したい。

■21年2月期2Q累計赤字、通期大幅減益・減配予想だが回復基調

 21年2月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比7.6%減の83億77百万円となり、営業利益が2億63百万円の赤字(前年同期は3億79百万円の黒字)、経常利益が2億22百万円の赤字(同4億21百万円の黒字)、純利益が2億66百万円の赤字(同2億88百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルスによる店舗臨時休業・営業時間短縮の影響で赤字だったが、四半期別に見ると、影響を大きく受けた第1四半期(売上高が前年同期比16.6%減の39億59百万円、営業利益が2億21百万円の赤字)に対して、第2四半期(売上高が2.3%増の44億17百万円、営業利益が41百万円の赤字)は回復基調となった。

 未定としていた通期の連結業績予想は売上高が20年2月期比4.3%減の183億08百万円、営業利益が88.2%減の1億11百万円、経常利益が84.0%減の1億59百万円、純利益が99.0%減の5百万円、配当予想は7円減配の10円(第2四半期末2円、期末8円)とした。

 季節要因で利益の出やすい第1四半期に新型コロナウイルスの影響を大きく受けたため、通期も大幅減益予想としたが、第2四半期は前年比でも増収に転じており、下期は営業黒字予想と回復基調である。EC販売も強化しており、22年2月期の収益拡大が期待される。

■株価は下値切り上げ

 株価はモミ合いの形だが徐々に下値を切り上げている。目先的には大幅減益・減配予想を嫌気する可能性もあるが、下値は限定的だろう。通期予想公表でアク抜けにつながることを期待したい。10月13日の終値は830円、時価総額は約96億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  2. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…
  3. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  4. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  5. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  6. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る