【2025年コンプライアンス違反企業の倒産動向調査】倒産278件、4年ぶり減少

■コンプラ違反倒産28.9%減も大型案件が顕在化

 帝国データバンクは2月12日、2025年のコンプライアンス違反企業の倒産動向調査を発表した。2025年のコンプラ違反倒産は278件となり、前年比28.9%減と4年ぶりに減少した。コロナ禍では金融支援が優先され、コンプラ問題が表面化しにくい状況が続いたが、アフターコロナでは資金繰り協議の過程で違反が発覚するケースが増加していた。同年はこうした動きが落ち着いたとみられる。ただし、水準はコロナ前を大きく上回っている。

■「粉飾」74件で最多、運送業の業法違反は一服も警戒必要

 違反類型別では「粉飾」が74件で最多となり、「不正受給」48件、「業法違反」44件が続いた。「業法違反」と「資金使途不正」は3割超の大幅減となった。運送業での業法違反倒産の減少が要因の一つで、新たな時間外労働の上限規制による摘発が一巡したことが影響した。業種別ではサービス業が91件で全体の32.7%を占め最多だった。

■負債額上位20社の9社がコンプラ違反、与信管理の強化が急務

 注目されるのは負債額の大きいコンプラ違反倒産の多さである。2025年に発生した倒産の負債額上位20社のうち、9社がコンプラ違反倒産だった。ドローンネット(負債1444億9483万円)や、収入高の最大9割が循環取引による過大計上だったオルツなど大型事案が含まれる。ロイヤルは過去複数年の粉飾が発覚し負債約83億3000万円、サクライは10年以上の粉飾で負債約73億円にのぼった。

■巧妙化する手口、破綻に至らぬ事案も多数

 コンプラ違反の手法は巧妙化しており、外部から見抜くことが困難なケースが増えている。複数の金融関係者は「破綻には至っていないが、粉飾などコンプラ違反事案は引き続き数多く発生している」と指摘する。同社は企業規模を問わず、定期的かつ細やかなモニタリングによる与信管理の重要性が一段と高まっていると分析している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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