TACは新型コロナ影響で21年3月期2Q累計減収減益だが、通期大幅増益予想据え置き

(決算速報)
 TAC<4319>(東1)は11月5日の取引時間終了後に21年3月期第2四半期累計の連結業績を発表した。資格試験延期や教室講義中止など新型コロナウイルスの影響で減収減益だったが、通期の大幅増益予想を据え置いた。通期ベースで収益拡大を期待したい。株価は9月の年初来高値圏から反落したが、切り返しの動きを強めている。通期予想据え置きも安心感につながりそうだ。戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期は新型コロナ影響だが通期大幅増益予想据え置き

 21年3月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比8.0%減の101億44百万円、営業利益が21.6%減の9億07百万円、経常利益が15.3%減の10億62百万円、純利益が4.9%減の7億33百万円だった。

 出版事業は伸長したが、主力の個人教育事業および法人研修事業が、各種資格・検定試験の延期・中止や教室での講義の中止など新型コロナウイルスの影響を受け、全体として減収減益だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年3月期比0.1%増の203億50百万円、営業利益が4.3倍の6億90百万円、経常利益が2.6倍の6億84百万円、純利益が4.0倍の4億10百万円としている。

 売上面は通期ベースでも新型コロナウイルスの影響を受けるが、講師料、教材制作外注費、賃借料など原価・販管費の削減効果で大幅増益予想としている。通期ベースで収益拡大を期待したい。

■株価は通期予想据え置きで安心感の可能性

 株価は9月の年初来高値圏から反落したが、切り返しの動きを強めている。通期予想据え置きも安心感につながりそうだ。戻りを試す展開を期待したい。11月5日の終値は230円、時価総額は約43億円である。

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