【注目銘柄】ライト工は昨年来高値を射程圏、8期連続増配の権利取りを業績上方修正・連続最高業績が後押し

注目銘柄

 ライト工業<1926>(東1)は、前日10日に12円高の1782円と3日ぶりに反発して引け、昨年12月30日につけた昨年来高値1827円を射程圏に捉えた。同社株は、今年2月26日に今2021年3月期予想業績の上方修正と増配を発表し、この増配は8期連続となり配当権利を取る買い物が再燃しており、業績の期初の減益転換予想が増益転換して連続の過去最高更新となることがフォローしている。テクニカル的にも、5日移動平均線が、上昇転換した25日移動平均線や上昇一貫の75日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆していることも買い手掛かりとなっている。

■3Q受注高が16%増と伸び手持工事を確保し施工効率も向上

 同社の今2021年3月期業績は、期初予想より売り上げを40億円、営業利益を18億円、経常利益を16億円、純利益を12億円それぞれ引き上げ、売り上げ1065億円(前期比0.2%増)、営業利益109億円(同10.3%増)、経常利益112億円(同16.8%増)、純利益78億円(同10.3%増)と増収増益転換し、純利益は、前期に続く過去最高更新となる。大型の橋梁補修工事の受注や専業土木分野、建築分野の受注も高水準となり今期第3四半期(2020年4月~12月期)の受注高が938億円(前年同期比12.0%増)となって豊富な手持工事を確保し、施工効率の向上を推進したことなどが要因となった。

 今期配当は、業績の上方修正とともに配当性向を30%以上とする配当政策に基づき、期初予想の年間40円を46円(前期実績41円)に引き上げ、8期連続の増配を予定している。

■ミニGC示現でPER11倍、PBR1.2倍の修正を加速

 株価は、コロナ禍による世界同時株安で突っ込んだ昨年来安値1047円から売られ過ぎとして1450円まで底上げ、今期業績の減収減益転換・減配予想で1331円と下ぶれたが、その後開示した四半期業績が相次ぎ増収増益着地となったことでリバウンド、昨年12月には昨年来高値1827円まで買い進まれた。年明け後は25日移動平均線を出没する高値固めが続き、今期業績の上方修正・増配とともに1823円へ上値を伸ばし、5日線、25日線、75日線が順に並び上昇するミニGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。PERは11倍台、PBRは1.28倍、配当利回りは2.58%といずれも東証第1部全銘柄平均を下回って割安であり、配当権利取りとともに昨年来高値抜けで弾みをつけ1990年につけた上場来高値2980円を目指す値幅効果も期待できそうだ。

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