ホンダ67円安の反落、年初来高値接近も更新ならず腰砕け

ホンダ 7267

チャート12 ホンダ<7267>(東1)は、67円安の4169円と前日の8円高から大きく反落している。5月28日に4324円まで値を上げ年初来高値4400円(4月28日)に接近したものの届かず腰砕けとなっている。

 2020年に向けた全社ビジョンとして「良いものを早く、安く、低炭素でお届けすること」をかかげ、製品品質の一層の向上、研究開発力の強化、生産力の強化、販売力の増強、安全への取り組み、地球環境への取り組み、社会からの信頼と共感の向上を図り、広く社会から「存在を期待される企業」となることを目指している。

 前2015年3月期業績実績は、売上高12兆6467億4700万円(前の期比6.8%増)、営業利益6516億7800万円(同13.1%減)、経常利益6896億0900万円(同5.4%減)、純利益5227億6400万円(同8.9%減)に着地。年間配当は88円(同6円増)を実施する。二輪事業で販売が好調なインド、インドネシア、ベトナムなどで増加したものの南米やタイなどで減少。四輪事業は新型車投入効果などによりインドネシア、インド、中国などで増加したものの市場環境が厳しい日本やタイなどで減少。品質関連費用を含む販管費の増加が響いた。

 今16年3月期から会計基準を米国基準から国際基準(IFRS)に変更するため、単純比較はできないが、今16年3月期予想は、売上高14兆5000億円、営業利益6850億円、経常利益8050億円、純利益5250億円を見込む。年間配当は88円継続を予定している。

 株価は、4月28日につけた年初来の高値4400円から4月30日安値3998円と短期調整を挟んで5月28日高値4324円と上昇。その後、モミ合っているが、リコール問題を織り込み、週足では13週移動平均線がサポートラインとして意識されている。今期は売上台数・販売台数ともに増加を見込んでいるほか、株主還元については、資本効率の向上を目的として自己株式の取得も適宜実施し、配当性向3割と高い。4200円どころが下値として意識されつつあり、円安進行も下支えしており、業績が順調に推移すれば、高値奪回から2007年2月高値4940円を目指す展開も期待されよう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る