うかいは新型コロナ影響で22年3月期予想未定、株価は上放れに期待

(決算速報)
 うかい<7621>(JQ)は5月19日の取引時間終了後に21年3月期業績を発表した。新型コロナ影響で赤字だった。22年3月期予想は新型コロナ影響が不透明のため未定とした。当面は厳しい状況だが、期後半は影響が和らいで回復に向かうことを期待したい。なお20年4月に締結したコミットメントライン契約の契約期限が到来したため契約を更新した。資金面の不安はない。株価はモミ合い展開だが煮詰まり感を強めている。上放れを期待したい。

■21年3月期は新型コロナ影響で赤字、22年3月期予想未定

 21年3月期の業績(非連結)は、売上高が20年3月期比35.5%減の85億75百万円、営業利益が11億99百万円の赤字(20年3月期は2億61百万円の黒字)、経常利益が11億57百万円の赤字(同2億83百万円の黒字)、当期純利益が16億77百万円の赤字(同4億95百万円の赤字)だった。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響(店舗臨時休業・休館、営業時間短縮)を強く受けて大幅減収・赤字だった。事業本部は35.2%減収、文化事業は38.3%減収だった。なお特別利益には災害による保険金収入1億23百万円、臨時休業に伴う雇用調整助成金収入1億75百万円、特別損失には臨時休業による損失(店舗固定費)5億58百万円、減損損失3億41百万円を計上した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高8億53百万円で営業利益5億80百万円の赤字、第2四半期は売上高24億40百万円で営業利益3億38百万円の赤字、第3四半期は売上高31億30百万円で営業利益1億15百万円の黒字、第4四半期は売上高21億52百万円で営業利益3億96百万円だった。1回目の緊急事態宣言の影響を受けた第1四半期をボトムとして売上回復傾向だったが、第4四半期は2回目の緊急事態宣言の影響を受けた。

 22年3月期業績(非連結)予想は新型コロナ影響が不透明のため未定とした。当面は厳しい状況だが、期後半は影響が和らいで回復に向かうことを期待したい。なお20年4月に締結したコミットメントライン契約の契約期限が到来したため契約を更新した。借入極度額34億円に対して21年3月末時点の借入残高は14.5億円となった。資金面の不安はない。

■株価は煮詰まり感

 株価はモミ合い展開だが煮詰まり感を強めている。上放れを期待したい。5月19日の終値は3030円、時価総額は約159億円である。

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