アステナホールディングスは21年11月期2Q累計大幅増益、通期上振れの可能性

(決算速報)
 アステナホールディングス<8095>(東1)(旧イワキが21年6月1日付で持株会社に移行して社名変更)は、7月9日の取引時間終了後に21年11月期第2四半期累計の連結業績を発表した。M&A効果も寄与して大幅増収増益だった。通期予想を据え置いたが上振れの可能性が高いだろう。なお7月7日をもって第1回新株予約権の行使が完了した。株価は4月の高値圏から反落して水準を切り下げたが調整一巡感を強めている。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■21年11月期2Q累計大幅増益、通期据え置きだが上振れの可能性

 21年11月期第2四半期累計の連結業績(4月9日に上方修正)は、売上高が前年同期比17.6%増の362億49百万円、営業利益が88.5%増の14億95百万円、経常利益が94.1%増の15億74百万円、四半期純利益が80.8%増の9億75百万円だった。M&A効果も寄与して大幅増収増益だった。

 ファインケミカル事業は18.1%増収で54.5%増益だった。ジェネリック新規品採用、胃腸薬関連原料の好調、CDMO分野の寄与で大幅増収増益だった。医薬事業は53.2%増収で2.5倍増益だった。M&A効果も寄与して大幅伸長した。HBC・食品事業は6.3%増収だが赤字拡大した。食品原料分野は巣ごもり消費などで好調だったが、通販化粧品分野が伸び悩み、一般医薬品を主体とした卸売が低調だった。化学品事業は15.4%増収で51.2%増益だった。表面処理薬品の主力製品が好調だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高169億75百万円で営業利益6億63百万円、第2四半期は売上高192億74百万円で営業利益8億32百万円だった。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が20年11月期比11.7%増の730億円、営業利益が27.8%増の26億円、経常利益が37.2%増の27億円、親会社株主帰属当期純利益が0.8%増の20億円としている。配当予想は2円増配の18円(第2四半期末9円、期末9円)である。

 前期に実施したM&Aの効果、化学品事業における需要回復、さらに経費削減効果などで増収増益予想としている。第2四半期累計の進捗率は売上高49.7%、営業利益57.5%と順調だった。通期上振れの可能性が高いだろう。収益拡大基調を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は4月の高値圏から反落して水準を切り下げたが調整一巡感を強めている。好業績を評価して戻りを試す展開を期待したい。7月9日の終値は656円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円65銭で算出)は約11倍、時価総額は約254億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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