【どう見るこの株】アオイ電子は業績上方修正を見直し突っ込み買いも一考余地

どう見るこの株

■目先調整一巡感を示唆

 アオイ電子<6832>(東2)は、、今年7月30日に今2021年3月期業績を上方修正、増収増益転換率を拡大させ市場コンセンサスも上回っており、突っ込み場面では下値買いも一考余地がありそうだ。テクニカル的にも、直近の200円超高で5日移動平均線が、25日移動平均線を上抜けミニ・ゴールデンクロスを示現し、足元では75日移動平均線で下値を確かめる煮詰まり感を窺わせており、目先調整一巡感も示唆している。

■産業機器向け部品が回復し5G通信対応端末も増加

 同社の今2022年3月期業績は、第2四半期(2021年4月~9月期、2Q)累計業績、3月期通期業績とも期初予想より上方修正され、このうち通期業績は売り上げを15億円、営業利益、経常利益を各9億円、純利益を6億4000万円引き上げ、売り上げ410億円、営業利益25億円、経常利益25億円、純利益17億4000万円とした。今期から「収益認識に関する会計基準」を導入するため前期比較はないが、前期実績と単純比較すると前期比0.1%増収、85.5%営業増益、59.8%経常増益、33.7%純益増益と増収増益転換率を拡大させる。

 産業機器向け部品が回復し、5G通信対応端末の増加、デジタル機器関連の部品需要の続伸などが寄与する。ただこの3月期通期業績の上方修正は、2Q累計業績の上ぶれ分だけを期初予想の3月期通期業績に上乗せしただけで、下半期業績そのものは期初予想を変更していないだけに、今後の期の進行とともに業績の再上ぶれ期待も強い。

■目先調整煮詰まり低PER・PBR修正で「半値戻しは全値戻し」に再発進

 株価は、昨年10月の前期2Q累計業績の上ぶれ着地から動意付き、今年1月29日の前期業績の上方修正では2400円台に乗せ、今年5月6日には決算発表期待で年初来高値2727円まで買い進まれた。ただ決算発表とともに材料出尽くし感も出て下ぶれ、2174円安値まで500円超幅の調整となった。同安値から今期業績の上方修正で出遅れハイテク株人気が再燃してリバウンド、年初来高値から同安値の半値戻しをクリアした。PERは16倍台、PBRは0.57倍となお割り負けており、目先調整の煮詰まり感を強めて相場格言の「半値戻しは全値戻し」通りに年初来高値を目指して再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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