【話題株】猛暑で浮上の小林製薬、業績好調、「熱さまシート」など話題性も

話題株

全国的に猛暑日が続く中で、4日は小林製薬<4967>(東1)が朝方に1万180円(160円高)まで上げ、株式分割などを考慮した上場来の高値を更新している。額(ひたい)用冷却シート「熱さまシート」などが好調の様子で、猛暑関連のアナ株として注目されている。

猛暑関連株としては、「ド真ん中銘柄」の伊藤園<2593>(東1)が連日2007年以来の高値を更新しているほか、アサヒグループホールディングス<2502>(東1)も高値圏で続伸など、すでに人気化している銘柄が少なくない。小林製薬は2番手銘柄の印象があるが、「その分、猛暑関連株人気が本格化してから出動しても間に合う銘柄として注目できそう」(国内証券)と位置づけられている。経済にとっては「夏は暑く、冬は寒く」なるほうがプラスであり、この面でも注目したいところだ。

業績は好調だ。第1四半期の連結決算(2015年4~6月)は7月27日に発表し、国内家庭用品製造販売事業では、今春に新製品を14品目発売した効果に加え、既存品の「サカムケア」などに加えて洗眼薬「アイボン」、女性保健薬「命の母A」、肩こり薬「アンメルツ」、インテリアフレグランス「Sawaday(サワデー)」などの好調を背景に、売上高は前年同期比10%増の299億7000万円となり、営業利益は同じく34%増の44億5000万円となった。

16年3月通期の業績予想は期初の見通しを変更せず、売上高は前期比3.6%増の1330億円、営業利益は同じく5.5%増の189億円、1株利益は319円28銭を据え置いた。ただ、今期発売の新製品を14品目には想定を上回る出足のものが少なからずあるもようで、栄養補助食品「ナットウキナーゼEX(イーエックス)」、サワデーの車用芳香消臭剤「Sawaday PINKPINK for Car(サワデー ピンクピンクフォー カー)」などは中期的な業績寄与が期待できるようだ。
引き続き、四半期決算の発表が近づくたびに材料視されそうな雰囲気がある。

株価は7月29日に増資や分割などを考慮した上で上場来初の1万円台に乗った。目先的には「大台固め」という相場用語があるように、1万円台を固めるモミ合いに転じる可能性はあるが、PERは1万円で33倍前後。トイレタリー関連株の中では割安に位置する。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る