ASIAN STARは22年12月期営業黒字転換、23年12月期は営業利益横ばい予想

(決算速報)
 ASIAN STAR(エイシアンスター)<8946>(東証スタンダード)は2月13日に22年12月期連結業績を発表した。前期の1棟収益マンション販売の反動や、中国・上海のロックダウン影響があったが、コスト削減効果も寄与して営業黒字転換して着地した。23年12月期は営業利益横ばい予想としている。重点戦略として横浜エリアを中心とした不動産管理・販売、タワーマンション等の大型物件の斡旋、中国における仲介件数・管理受託件数の増加などを推進するとしている。収益改善基調を期待したい。株価は底放れの動きを強めている。決算発表に対してはややネガティブ反応となったが、売り一巡して出直りを期待したい。

■22年12月期営業黒字転換、23年12月期は営業利益横ばい予想

 22年12月期の連結業績(2月6日付で下方修正)は、売上高が21年12月期比2.1%減の24億90百万円、営業利益が48百万円の黒字(21年12月期は3百万円の赤字)、経常利益が42百万円の黒字(同4百万円の黒字)、親会社株主帰属当期純利益が55百万円の黒字(同21百万円の赤字)だった。

 前期の1棟収益マンション販売の反動や、中国・上海のロックダウン影響があったが、コスト削減効果も寄与して営業黒字転換して着地した。なお特別利益に違約金収入(埼玉県三郷市の物流事業用地販売に係る賠償金)34百万円を計上した。

 不動産販売事業は事業用地の販売などにより売上高が7.5%増の11億26百万円でセグメント別利益(全社費用等調整前営業利益)が12.5%増の72百万円、不動産管理事業は売上高が2.8%増の5億79百万円で利益が31.2%増の1億45百万円、不動産賃貸事業は売上高が中国・上海ロックダウンに伴う稼働停止などにより4.8%減の3億91百万円だが利益が経費削減などにより4.7%増の87百万円、不動産仲介事業は売上高が中国・上海ロックダウンに伴う稼働停止などにより24.3%減の3億91百万円で利益が10.8%減の88百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が4億03百万円で営業利益が34百万円の赤字、第2四半期は売上高が6億21百万円で営業利益が6百万円の赤字、第3四半期は売上高が8億43百万円で営業利益が38百万円の黒字、第4四半期は売上高が6億23百万円で営業利益が50百万円の黒字だった。第3四半期、第4四半期は営業黒字が定着した。

 23年12月期の連結業績予想は売上高が22年12月期比27.6%増の31億77百万円、営業利益が0.3%増の48百万円、経常利益が4.5%増の44百万円、親会社株主帰属当期純利益が41.4%減の32百万円としている。

 セグメント別売上高計画は、不動産販売事業が45.5%増の16億38百万円、不動産管理事業が7.6%減の5億35百万円、不動産賃貸事業が13.3%増の4億43百万円、不動産仲介事業が34.3%増の5億25百万円としている。

 中国・上海ロックダウンの影響が和らぐことも寄与して大幅増収・営業利益横ばい予想としている。重点戦略として横浜エリアを中心とした不動産管理・販売、タワーマンション等の大型物件の斡旋、中国における仲介件数・管理受託件数の増加などを推進するとしている。収益改善基調を期待したい。

■株価は底放れの動き

 株価は底放れの動きを強めている。決算発表に対してはややネガティブ反応となったが、売り一巡して出直りを期待したい。2月14日の終値は86円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円69銭で算出)は約51倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS88円49銭で算出)は約1.0倍、時価総額は約17億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る