ケンコーマヨネーズの第1四半期は鶏卵や野菜価格の上昇、原材料高に押される、キユーピーも上期決算で言及

(決算速報)

■売上高1.4%減だが通期では4.1%増の見通しを継続、中長期経営計画を推進中

 ケンコーマヨネーズ<2915>(東証プライム)の2026年3月期・第1四半期(2025年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比1.4%減の226億75百万円となり、営業利益は同56.1%減の7億62百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同54.4%減の5億60百万円だった。

 売上高については、タマゴ加工品は好調を維持したが、昨年度期間限定メニューで採用があったマヨネーズ・ドレッシング類、サラダ・総菜類の減少により、前年同四半期比で減収となった。利益面では、鶏卵相場や野菜価格の上昇による原材料費の増加や物流費、人件費等の影響により、前年同四半期比で減益となった。キユーピー<2809>(東証プライム)も2025年度上期決算で「歴史的な野菜相場高」「鶏卵相場高などで原資材逆風」と決算説明資料に記しており、業界を取り巻く事業環境がうかがえる決算となった。

 ただ、ケンコーマヨネーズは2024年に中長期経営計画『KENKO Vision2035』をスタートさせ、今期で2年目を迎える。4つの基本戦略などを推進しており、成長戦略では「既存事業の収益基盤強化、ブランド構築の実行、事業ポートフォリオを再構築し、事業環境の変化に適応」などを進めている。株価も傾向的にジリ高基調が続いている。

 26年3月通期の連結業績予想は、5月に開示した前回予想から変更はなく、売上高は955億円(前期比4.1%増)、営業利益は48億円(同0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は32億17百万円(同8.2%減)を継続した。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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