【木村隆の相場展望】選挙後の海外投資家の姿勢に注目、落ち着きどころを探る展開

木村隆のマーケット&銘柄観察

(12月15~19日)

 第2週週末の日経平均先物はCMEで1万7135円を付けてきた。NY株の急落が引き金になった。原油先物相場が大きく下げ、収益悪化の懸念から石油関連株が下落。最近の急速な原油安を受けて世界経済を巡る警戒感が強まり、幅広い銘柄に売りが広がった。

 これで、11日の安値1万7043円が安値とは言い切れなくなってきた。でも、裁定買い残は減少していない。裁定買い残は121月5日現在で前週比5043万株増の23億3800万株に膨らんでいる。今週に入っても8日こそ5394万株減少したが、9日は一転5310万株増加、10日も7889万株と大幅増で、24億1655万株に達した。

 日経平均が400円安と急落した10日の裁定買い残が減少していないことが不思議だ。投資主体別売買高でも海外投資家は3851億円買い越している。では売りの元凶はだれかいうことだが、海外投資家は先物で1270億円売り越している。ここらあたりが震源地と思われる。全体として需給もそう悪化していないだけに、第3週は落ち着きどころを探る展開になりそう。14日に総選挙がある。自民圧勝の見方が強いが、この結果に海外投資家がどう反応するかが注目点。(株式評論家)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る