【箱崎幸也の健康増進実践法】喫煙と認知機能低下・子供への影響と関連

ドクター箱崎幸也 健康増進実践法

■検査値で計れない喫煙の怖さ

2ヶ月間、検査値について記述致しましたが、今月は検査値では計れない「喫煙」についてお話させて頂きます。たばこの煙には約250種類の有害物質、約70種類の発がん物質が含まれ、喫煙の健康被害「百害あって一利なし」はよく知られています。

喫煙者の周囲の方々から、何とか禁煙させたいとの相談がよくあります。親が認知症の方では、ロンドン大学疫学公衆衛生教室からの「中年男性の喫煙は認知機能のより急速な低下と関連している」と説明しますと、多くの方が禁煙を希望されます。

この研究は英国の公務員男性5,099例、女性2,137例(初回評価時の平均年齢56歳)を対象とし、喫煙状況の評価を25年間で6回、認知機能評価を10年間で3回実施しました。

解析結果から、(1)男性の喫煙は急速な認知機能低下と関連し、非喫煙男性と比べてすべての認知機能検査で大幅な認知機能の低下が見られた。(2)初回測定以前の10年間に禁煙した男性でも認知機能の低下が見られたが、初回測定より10年以上前に禁煙した元喫煙者では認知機能の低下は見られなかった。(3)女性では喫煙と認知機能低下との関連性は見られなかった。

さらに、子供さんがいる方には、受動喫煙との関連が証明されている小児疾患[乳幼児突然死症候群(SIDS)、気管支喘息、呼吸器感染症、慢性呼吸器症状(咳漱・喀疾・喘鳴)、中耳炎]を説明しますと、禁煙薬を希望されます。これらの疾患以外にも、むし歯、うつ病、不安障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)などとの関連を指摘するデータが報告されており、子どもの健やかな成長・発達にとってたばこの煙は大きな脅威です。

以上2つのデータから読者の皆様方が、禁煙に悩んでいる喫煙者の方々の心を動かして、ぜひ禁煙成功を導いてあげて下さい。(元気会横浜病院々長、元自衛隊中央病院消化器内科部長)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■「ちきゅう」を投入、令和8年1月から2月にかけて実証  内閣府戦略的イノベーション創造プログラム…
  2. ■人工知能基本計画が始動、利活用から開発への循環促進、世界最先端のAI国家を標榜  政府は12月2…
  3. ■222社分析で売上2兆円台復帰、利益は1,435億580万円へ倍増  東京商工リサーチ(TSR)…
2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

ピックアップ記事

  1. ■総選挙後に本番、米・卵関連株など食料品銘柄に再評価期待  消費税減税をめぐる関連株の動向が、過去…
  2. ■円安・円高が日替わり、内外市場で一波乱二波乱の可能性  内外のマーケットが激動含みである。これが…
  3. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  4. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…
  5. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  6. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る