シナネンHDが23年3月期の利益予想を上方修正、これまでゼロとしていた営業利益は10億円の見込みに、電力事業で競争力を発揮

■純利益は価証券売却益の計上も加わり5億円の見込みに

 シナネンホールディングス(シナネンHD)<8132>(東証プライム)は3月31日の通常取引終了後に2023年3月期の連結業績予想の修正、および投資有価証券売却益(特別利益)の計上を発表し、これまでゼロとしていた営業利益の予想は10億円の見込みに増額し、同じくゼロとしていた親会社株主に帰属する当期純利益の予想は5億円の見込みに増額した。

 売上高の予想については、直近の原油価格の低下を受けて石油事業を中心に販売単価が下落していることなどにより、従来予想を8.1%下回る3400億円の見込み(前期比では17.5%増)としたが、利益面では、電力事業において競争力の高い相対電源の調達を行ったこと、法人向け電力販売の価格改定を実行したことに加えて、LPガス事業において棚卸資産の在庫影響があったことなどにより、前回予想を上回る見込みとなった。

 親会社株主に帰属する当期純利益については、加えて投資有価証券の売却による特別利益の計上にともなって、前回予想を上回る見込みとなった。

 投資有価証券の売却は、1月31日にした「特別損失・特別利益の計上及び通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」の通り、政策保有株式の売却により資産の効率化と財務体質の強化を図るため、保有していた上場有価証券4銘柄を3月に売却した。売却益は9.65億円だった。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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