【業績でみる株価】平山の上場後初決算好調、今6月期売上100億円、中期で売上200億円へ、資産株評価、好買い場

アウトソーシング事業を主力にコンサルティング事業、人材派遣事業、人材紹介事業、人材教育事業などを手掛ける平山<7781>(JQ・売買単位100株)の上場後初決算となる2015年6月期は9.0%増収、営業利益18.5%増益と好調。ROE14.0%、1株利益141.6円、配当年35円22銭と投資指標は優秀である。

平山善一社長(写真)は業績好調を次のように語る。「有効求人倍率は今年6月時点で1.19倍と高い水準を保ち、当社にとって請負・派遣の引き合いは増加の傾向を強めている。とくに、人材需要の旺盛な輸送用機器、住設関連、食品、事務機器関連などの企業を中心に積極的に営業活動を行った」成果ということだ。

売上の約91%は、製造請負(インソーシングという)、製造派遣、人材紹介からなる『アウトソーシング事業』である。ユーザの製造工程において、開発・設計の「術者派遣」、部材受入・検査・仕掛品管理、加工・組立、出荷・検査などに「製造派遣」を行う。作業部隊とコンサルティング部隊が連動・融合しているところに同社の強みがある。同社独自の人材育成によるもので業界1の定着率となって現れている。

こうした同社の特徴を平山善一社長は、「我々は、人に付いた技術で、日本のもの造りを支援する、設備と敷地を持たない製造業であり人材輩出企業である」と強調する。
2016年5月期も好調な見通し。「アウトソーシング事業については、既存の主要取引先については約5%増収、その他の既存取引先は約14%増収、さらに新規取引先(主に製造派遣)の開拓等により、同事業全体としては11.9%増収を見込んでいる」(同社長)という。

今期の売上は11.4%増の100億1700万円、営業利益13.6%増の4億3000万円の見通し。1株利益149.9円、配当は年37円34銭の見通し。

さらに、時期は明らかにしていないが、平山社長は、「早い時期に売上200億円、営業利益率5%(前期4.2%)を達成したい。長期的には営業利益率8%を目指している。配当性向は25%を基本とする」と、好調な業績展望を語っている。

株価は7月10日の上場時初値が2758円、直後に2783円の高値をつけ調整入りの展開。チャイナショックによる全般相場急落もあって前週末は1890円まで下げた。

高値からの下落率は約32%。ほぼ、底値圏に到達しているとみていいが、全般相場の地合いが悪いだけにもう少し下げる可能性はあるだろう。利回りは1.97%、PERは12.6倍。今後の成長性を評価すれば中期スタンスで好買い場だろう。成長性、1株利益、利回り、1株純資産などの優秀なことからジャスダックでは、「資産株」としての評価を持つ銘柄といえる。

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