ラバブルマーケティンググループは戦略投資を継続して24年3月期営業・経常横ばい予想

(決算速報)
ラバブルマーケティンググループ<9254>(東証グロース)は5月12日の取引時間終了後に23年3月期連結業績を発表した。売上面は契約件数の増加で2桁増収・過去最高だったが、利益率の高いキャンペーン案件の減少、成長に向けた戦略投資に伴う費用増加などで大幅減益だった。24年3月期は引き続き新規受注の増加などで2桁増収だが、新サービス開始、海外展開加速、新領域でのビジネス構築など、戦略投資を継続するため営業・経常利益横ばい予想としている。当面は投資負担が先行するが、積極的な事業展開で中長期的に収益拡大を期待したい。株価は動意づいた3月の高値圏から反落して安値圏に回帰したが、調整一巡感を強めている。中期成長性を評価して出直りを期待したい。

■23年3月期大幅減益、24年3月期も戦略投資で営業・経常横ばい予想

23年3月期の連結業績は売上高が22年3月期比19.1%増の16億53百万円、営業利益が59.9%減の80百万円、経常利益が57.3%減の79百万円、親会社株主帰属当期純利益が51.4%減の44百万円だった。

売上面は契約件数の増加で2桁増収・過去最高だったが、利益率の高いキャンペーン案件の減少、成長に向けた戦略投資に伴う費用の増加(人員増加に伴う人件費・採用教育費の増加、M&A関連費用の増加、本社移転に伴う地代家賃の増加など)で大幅減益だった。

売上高の内訳はSNSマーケティング事業が19.1%増の15億63百万円、DX支援事業が20.0%増の89百万円だった。ロイヤルクライアント(年間売上高10百万円以上の顧客)は、23年4月期第4四半期時点で22年3月期第4四半期比5社増加して38社となった。複数アカウント契約社数は、81社増加して383社(うち4アカウント以上の社数は21社増加して81社)となった。

なお四半期別にみると、第1四半期は売上高が3億53百万円で営業利益が2百万円の赤字、第2四半期は売上高が3億86百万円で営業利益が3百万円の赤字、第3四半期は売上高が4億48百万円で営業利益が24百万円の黒字、第4四半期は売上高が4億66百万円で営業利益が61百万円の黒字だった。売上規模の拡大に伴って営業損益も改善基調である。

24年3月期の連結業績予想は売上高が23年3月期比13.9%増の18億84百万円、営業利益が0.9%増の81百万円、経常利益が0.1%増の80百万円、親会社株主帰属当期純利益が16.6%減の37百万円としている。

引き続き新規受注の増加などで2桁増収だが、新サービス開始、海外展開加速、新領域でのビジネス構築など、戦略投資を継続するため営業・経常利益横ばい予想としている。当面は投資負担が先行するが、積極的な事業展開で中長期的に収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

株価は動意づいた3月の高値圏から反落して安値圏に回帰したが、調整一巡感を強めている。中期成長性を評価して出直りを期待したい。5月12日の終値は1567円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS25円57銭で算出)は約61倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS369円10銭で算出)は約4.2倍、そして時価総額は約23億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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