ジェイエスエスは24年3月期増収増益・連続増配予想

(決算速報)
ジェイエスエス<6074>(東証スタンダード)は5月12日の取引時間終了後に23年3月期業績(非連結)を発表した。コロナ禍の影響が和らいで大幅増益だった。営業利益と経常利益は計画を上回って着地した。そして24年3月期も増収増益で連続増配予想としている。水中ウォーキングプログラムの深化や水中バイク以外のプール対応型マシンの製品化など、成人集客に向けて大人への訴求力強化を推進する方針だ。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。株価は徐々に水準を切り上げて年初来高値圏だ。収益改善基調や指標面の割安感を評価して上値を試す展開を期待したい。

■23年3月期大幅増益着地、24年3月期増収増益・連続増配予想

23年3月期の業績(非連結)は売上高が22年3月期比6.9%増の80億73百万円、営業利益が47.0%増の4億25百万円、経常利益が50.8%増の4億30百万円、当期純利益が108.9%増の2億34百万円だった。配当は22年3月期比1円増配の12円(第2四半期末6円、期末6円)とした。

コロナ禍の影響が和らいで大幅増益だった。計画に対して売上高は3億円、当期純利益は46百万円それぞれ下回ったが、営業利益は75百万円、経常利益は84百万円それぞれ上回って着地した。水道光熱費・燃料費高騰への対策として、22年10月から燃料代として1会員につき月額400円の徴収を実施したことも寄与した。

期末時点における全事業所合計会員数は、子供会員数が22年3月期末比3.0%減の7万8902人、大人会員が2.6%減の9271人、合計が3.0%減の8万8173人だった。

会員数は減少したが、コロナ禍の影響が和らいで、旅行企画や選手強化合宿など宿泊を伴うイベントを再開し、自社施設内で行う練習会の実施、国内特許を取得した自社開発の水中バイク「Jバドルバイク」に水中トランポリンや水中ウォーキングプログラムを合わせたオリジナル水中運動プログラム「バイポリン&ウォーク」の体験会実施および一部事業所における有料プログラム提供などの施策を推進した。

また、小学校卒業を機に退会する傾向のある高学年の在籍延長やスイミングを卒業した元会員の再入会に向けた施策として、22年4月に中高生を対象とする「JSS部」を開設した。

四半期別に見ると、第1四半期は売上高が19億21百万円で営業利益が75百万円、第2四半期は売上高が20億92百万円で営業利益が1億50百万円、第3四半期は売上高が20億87百万円で営業利益が1億94百万円、第4四半期は売上高が19億73百万円で営業利益が6百万円だった。

24年3月期の業績(非連結)予想は、売上高が23年3月期比6.7%増の86億16百万円、営業利益が5.2%増の4億47百万円、経常利益が3.8%増の4億46百万円、当期純利益が18.5%増の2億78百万円としている。配当予想は23年3月期比2円50銭増配の14円50銭(第2四半期末7円25銭、期末7円25銭)としている。連続増配予想で、予想配当性向は20.1%となる。

24年3月期も増収増益予想としている。事業所展開については、既存施設の新築移転を含めて年間2店舗程度の開設を想定している。既存施設の新築移転は、ランニングコストの低いコンパクトタイプ施設へ移行することで利益率の改善を図る。さらに、水中ウォーキングプログラムの深化や水中バイク以外のプール対応型マシンの製品化など、成人集客に向けて大人への訴求力強化を推進する方針だ。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。

■株価は上値試す

株価は徐々に水準を切り上げて年初来高値圏だ。収益改善基調や指標面の割安感を評価して上値を試す展開を期待したい。5月12日の終値は584円、今期予想PER(会社予想のEPS72円00銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の14円50銭で算出)は約2.5%、前期実績PBR(前期実績のBPS685円03銭で算出)は約0.9倍、そして時価総額は約24億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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