【編集長の視点】ファンデリーはもみ合いも内需株人気を高め低PERの直近IPO株買いが再燃濃厚

編集長の視点

ファンデリー<3137>(東マ)は、4円高の668円と3日続伸したあと、15円安と売られるなど前日終値を挟んでもみ合いを続けている。今年8月25日につけた上場来安値573円から急速に底上げをして目先の利益を確定する売り物や戻り売りが交錯している。世界同時株安の影響で急落した全般相場の持ち直しとともに、同社の今3月期業績の続伸予想から、今年6月のIPO(新規株式公開)時の公開価格765円割れ、PER14倍台は下げ過ぎとして内需関連の直近IPO株買いが再燃する展開は想定範囲内なる。IPO後の初決算の今3月期第1四半期(1Q)業績が、順調な利益進捗率を示したこともサポート材料視されよう。

■健康食の宅配事業が順調に推移しコミュニティサイトも複数の案件を受託

同社の今3月期業績は、売り上げ29億3900万円(前期比10.1%増)、営業利益4億6800万円(同6.7%増)、経常利益4億5100万円(同3.2%増)、純利益2億7100万円(同4.6%増)と続伸が予想されている。自社の栄養士がメニュー開発した健康食を医療機関・介護施設に配布した通販カタログ「ミールタイム」、「ミールタイムファーマ」によって周知し、宅配する主力の健康食の宅配事業(MFD事業)が好調で、自社の管理栄養士・栄養士が、顧客の疾病、摂取制限数値、嗜好に交わせて食事を選び定期購入できる「栄養士おまかせ定期便」へ積極的にシフトし、もう一つのマーケティング事業でも、通販カタログでの広告枠の販売が伸び、栄養士のコミュニティサイト「フーディッシュ」の業務受託で複数の案件を獲得して順調に推移していることなどが寄与した。

IPO後の初決算となった1Q業績は、売り上げ6億5800万円、営業利益1億500万円、経常利益9300万円、純利益6100万円で着地し、1Q決算は初作成となり前年同期比はないが、利益は、IPO時予想の今期第2四半期(2Q)累計業績に対して53~59%の進捗率と目安の50%をオーバーした。

■PER14倍、25日線から23%の下方かい離を修正しまず公開価格を奪回

株価は、公開価格765円でIPOされ1546円で初値をつけ、上場来高値1676円へ買い進まれ、7月9日の中国・上海株急落により890円と急落したものの、1148円までリバウンドして1000円大台攻防となっていたが、世界同時株安の波及で公開価格を下抜いて上場来安値まで突っ込み戻りを試していた。なおPERは15倍台、25日移動平均線からは約23%のマイナスかい離と売られ過ぎを示唆しており、まず公開価格を奪回し直近IPO株買いに弾みをつけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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