マーチャント・バンカーズ、香港企業の株式売却に伴う精算金を受領、2021年に預託した134百万円の一部、次回発表の業績予想に織り込む予定

■今期は決算期を3月から10月に変更へ、7か月間の変則決算に

 マーチャント・バンカーズ<3121>(東証スタンダード)は6月26日の夕方、香港に拠点を置き金属加工やカバーガラス事業を営む投資会社CNI社(CN Innovations Holdings Limited)の株式売却に伴う精算金414千USドル(59百万円、1USD=143円で換算)を6月23日付で受領したと発表し、これは、契約に基づいて2021年6月にCNI社に対して預託した134百万円の一部であり、23年5月12日に公表した今期の連結業績予想にはまだ織り込んでいないとした。

 マーチャント・バンカーズは、2007年3月に取得し、その後営業投資有価証券として保有していたCNI社の株式1万1262株、発行済株式の1.226%)のすべてを、22年3月期期中に、CNI社の大株主に対して売却した。売却価額は848百万円、簿価:321百万円、売却益:526百万円だった。今回受領した清算金は、この株式売却に係る精算金の一部として受領したもので、受領した経緯は以下の通りになる。

 CNI社は、21年4月頃に、今後5年程度の期間にわたる事業再編並びに資本政策を立案のうえ、マーチャント・バンカーズ(以下「当社」)に、保有株式を大株主に売却するか、保有し続けるか、いずれか選択して欲しいと要請してきた。

 当社は、CNI社より、保有するCNI社株式をCNI社大株主に売却する場合、当初、日本円換算で売却価額848百円を米国ドル建てではなく59,291千HKドル(香港ドル)で支払う旨、CNI社が事業再編を行うにあたりそこで想定されうる支出に備えてCNI社でプールしておくべき資金などをCNI社に預託してほしい旨、預託した金額については今後5年程度にわたり精算してゆく形をとらせて欲しい旨の趣旨の説明を受け、当社はこれを了解し、保有するCNI社株式をCNI社の大株主に売却することとした。

 その結果、当社は、買主であるCNI社の大株主と締結した契約に基づいて、CNI社株式売却時に、CNI社に対し941千USドル(134百万円、1USD=143円換算。当該金額は当社が負担すべき納税金額及びCNI社が事業再編を目的として実施する資産の売却に対して想定されうる支出額<CNIが資産売却にあたっていかなる支出にも耐えられるように最大限に見積った金額>により構成される)を預託し、CNI社では、当該金額をCNI社が開設したエスクロー口座で管理している。

 上記の経緯を受けて、今回、当社は、CNI社から、買主であるCNI社の大株主と締結した契約に基づいて、21年6月にCNI社に対して預託した134百万円の一部である59百万円について精算に伴って金銭を受領した。

 なお、本件株式売却時の買主との契約に基づいたCNI社からの次回の預託精算金の受け取りの予定時期及び予定金額は現時点で未定。

 23年6月23日付で受領した59百万円は、今期の売上高並びに各段階利益に計上するが、23年5月12日に公表した今期の業績予想には織り込んでいない。23年6月28日開催の定時株主総会で決算期変更(3月を10月に)を含む定款の一部変更が承認可決された場合、23年5月12日に公表した今期の業績予想については、新たに23年10月期(23年4月から23年10月までの7か月決算)の業績予想に差し替えて公表するが、当該公表数値には本件精算金受領による影響を織り込む予定。

 この決算期変更などが定時株主総会で承認可決された場合、23年10月期(7か月間の変則決算)の業績予想は、できる限り速やかに公表する予定とした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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