【株式市場特集】グロース市場のバリュー株を探せ!業績上方修正、高配当、時価総額上位の割安銘柄を厳選

■業績上方修正銘柄の中に隠れた宝石、PER3倍、配当利回り4%超のグロース市場のバリュー株

 今週のコラムは、グロース市場のバリュー株に注目することにした。注目候補は、3グループとなる。まず前週10日にピークを越えた決算発表で業績を上方修正した銘柄のうちのバリュー株である。霞ケ関キャピタルとI-neがモデルケースである。さらにグロース市場のグロース株の定番の時価総額上位銘柄のうちのバリュー株、高配当利回りランキング上位銘柄のうちの低PER株なども有力候補となり、出遅れの出遅れの修正を期待したい。

■上方修正グループではPER3倍銘柄や配当利回り4.2%銘柄も輩出

 第1候補の業績上方修正銘柄では、PERが日経平均採用銘柄並み14倍台までで有配株であることをセレクト基準としたい。浮上銘柄を業績修正の時系列的に列挙するとSERIOホールディングス<6567>(東証グロース)、LeTech<3497>(東証グロ-ス)、アンビション DX ホールディングス<3300>(東証グロース)、GMO TECH<6026>(東証グロース)、コンフィデンス・インターワークス<7374>(東証グロース)、ドラフト<5070>(東証グロース)、ウォンテッドリー<3991>(東証グロース)、エヌ・ピー・シー<6255>(東証グロース)、ヒューマンクリエイションホールディングス<7361>(東証グロース)、関通<9326>(東証グロース)、タスキ<2987>(東証グロース)、ナレルグループ<9163>(東証グロース)、グランディーズ<3261>(東証グロース)の13銘柄となる。

 13銘柄のうち9銘柄の値ごろが3ケタと低位にあり、最割安株はPER3.9倍のLetech、最も高PERなのがエヌ・ピー・シーの14.8倍、また配当利回りは、4.22%で並ぶGMO TECH、ナレルグループのあと3.80%のタスキ、3.70%のコンフィデンスと続く。この高配当銘柄は、業績上方修正とともに増配を発表した銘柄も多く株主還元策にも積極的である。

■時価総額上位銘柄や高配当利回り銘柄の低PER株も10月安値水準から再発進

 時価総額上位銘柄は、東証グロース市場指数が今年10月24日に算出以来の安値に売られたことと連動して年初来安値更新となった銘柄が多いが、そのなかで売られ過ぎのバリュー株を時価総額順にあげるとPER9.2倍のスカイマーク<9204>(東証グロース)、11.8倍のティーケーピー<3479>(東証グロース)、12.8倍のライフネット生命保険<7157>(東証グロース)、13.4倍のインテグラル<5842>(東証グロース)がベスト4となる。時価総額トップのビジョナル<4194>(東証グロース)は、投資採算的にやや割高で配当も無配だが、今年10月26日に東証プライム市場への上場変更承認を申請しており、別評価が必要かもしれない。

 高配当銘柄ランキングの上位銘柄は、PER評価でも割り負けている銘柄が大多数を占める。配当利回り5.65%でトップのユナイテッド<2497>(東証グロース)は、今3月期業績は買収した子会社の未償却のれん代を減損損失計上して純利益を下方修正したが普通配当23円に発足10周年記念配当25円を上乗せする年間48円配当に変更はなく高配当利回りのほかPERも12.5倍、PBR1.25倍と割安である。ランキング第2位のコマースOneホールディングス<4496>(東証グロース)は配当利回り4.83%、PER14.8倍、以下同様にLAホールディングス<2986>(東証グロ-ス)の4.75%、7.90倍、GMOリサーチ<3695>(東証グロース)の4.09%、12.0倍、エスユーエス<6554>(東証グロース)の4.06%、9.9倍、Property technologies<5527>(東証グロ-ス)の3.66%、8.2倍などと続く。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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