世界初!鹿島と古河ロックドリルが2ブームロックボルト施工機の自動化を実現、省力化と安全性の確保を達成

■山岳トンネル工事の安全性と生産性を向上させる次世代の施工システム

 鹿島<1812>(東証プライム)と古河ロックドリルは21日、山岳トンネル工事におけるロックボルト工の一連作業を自動化する「2ブームロックボルト施工機」を共同で開発したと発表。これは、穿孔位置への誘導から穿孔、モルタル注入、ボルト挿入までの作業をボタン1つで行えるようにしたもので、世界初の技術である。

 ロックボルト工とは、トンネルの天井や壁に穴を開けて、モルタルとともに鉄筋を挿入し、トンネルの安定性を高める工法である。これまで、この工法は人力作業が主体であり、作業員の負担や危険性が高かった。しかし、同機の導入により、作業員の苦渋作業の軽減と、安全性の飛躍的向上を実現した。

 同機は、古河ロックドリル社製の従来の2ブームロックボルト施工機に、センサやプログラム、インターフェースを追加して改良したものである。また、「穿孔位置の自動位置合わせシステム」と「自動ロックボルト打設装置」を新規搭載した。これらのシステムにより、設計穿孔位置データと本体位置データをもとに、左右のブームを自動で操作し、穿孔、モルタル注入、ボルト挿入の作業を連続して行えるようになった。さらに、2ブーム化により、施工速度の倍速化も実現した。

 鹿島は、同機を神岡試験坑道(岐阜県飛騨市)に導入し、次世代の山岳トンネル自動化施工システム「A4CSEL for Tunnel」の実証実験を行っている。今後は、同機を他の山岳トンネル工事にも導入するとともに、「A4CSEL for Tunnel」の技術開発を進めていくという。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る