サッポロとハウス食品が物流効率化で協業、重軽混載輸送とブロックトレインでCO2排出量を削減

■重量積載率約98%を実現し、CO2排出量を年間約18t削減へ

 サッポロホールディングス<2501>(東証プライム)のサッポログループ物流とハウス食品グループ本社<2810>(東証プライム)のハウス食品は8日、北関東~大阪間での共同輸送を開始したと発表。サッポロビールの焼酎とハウス食品のスナック菓子をトラックに積み合わせて輸送することで、重量積載率約98%を実現し、CO2排出量を年間約18t削減できる見込みである。また、ブロックトレインを使用したラウンド輸送のテスト運行も実施中で、2024年春以降の定期運行化を目指している。これらの取り組みは、物流に関わる諸課題の解決に向けた両社の協力の成果である。

【共同輸送の概要】

 共同輸送は、サッポロビール群馬工場とハウス食品関東工場を起点に、重量貨物である焼酎などと軽量貨物であるスナック菓子を積み合わせて輸送することで、重量積載率約98%を実現した。容積積載率も約13%向上し、両社それぞれで輸送していた従来の方法に比べ、CO2排出量は年間で約18t削減できる見込みである。共同輸送を進めるにあたり、両社と実運送会社にとって効率的かつ拘束時間を短縮できる運行計画を、サッポロとハウス食品、物流会社F-LINE株式会社が立案している。

【ブロックトレインのラウンド輸送の概要】

 ブロックトレインのラウンド輸送は、サッポロとハウス食品が、ブロックトレインを使用したラウンド輸送のテスト運行を実施している。往路ではサッポロビール千葉工場から大阪物流センターへの輸送を、復路ではハウス食品関西物流センターから埼玉配送センターへ輸送することで、輸送区間の多くを鉄道にモーダルシフトするとともに、トラックの空車回送区間をなくし輸送効率を高める取り組みである。輸送時の安全性や効率性を検証し、2024年春以降の定期運行化を目指す。「物流2024年問題」を見据えたドライバーファーストの取り組みや輸送モードの多様化への解決策として、永続的な物流体制の構築に寄与していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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