一つ二つより、手間かけても百から選ぶが善し=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)

■一つ二つより、手間かけても百から選ぶが善し(多くの選択肢から選ぶことが賢明)

 選択肢が少ないときに1つを選ぶのは簡単であるが、選択肢が多いときに1つを選ぶのは難しい。時間や労力がかかるからといって、手抜きをしてしまう人もいる。すぐに決めてしまうのがいいと思う人もいる。社会では、常に判断や決断が求められる。2つの中から1つを選べば、当たれば確率は50%で効率的であるが、外れればリスクも大きくなる。人生や子どもの将来を左右するようなことでは、適当にはできない。

 株式投資にお金を使うとき、皆さんならどうするか?銘柄を選ぶ理由を考えてみてほしい。(1)テレビや新聞などのニュースで「これだ」と思って買う、(2)決算の数字で買う、(3)以前に利益が出た銘柄や好きな銘柄を相場が下がったときに買う、(4)有名な人が紹介しているから、などだろうか。

 どれも、悪いことではない。しかし、「高度成長期」はもう終わった。高度成長期なら、間違っても我慢して持ち続ければ、間違いを「成長」という言葉が隠してくれた。今は、待っていてもダメな時代である。

 やっぱり、銘柄を選ぶには時間と労力が必要である。決算が良かったからといって株価が上がるとは限らない。もう、株価に反映されていることも多い。それを超えるには、「株価の動き・変化」を知ることが大切である。

 機関投資家は最新のコンピューターを使って全上場銘柄から銘柄を選んでいる。もちろん、個人投資家には、そんなことはできない。しかし、昔のように手でチャートを書く必要はない。パソコンで日足、週足、月足を、短時間で全ての銘柄の動きを確認できる。たくさんの銘柄の動きを見ていると、「相場全体の強さ・弱さ」、「業種やグループごとの銘柄の強さ・弱さ」などがわかる。もし、その業種やその銘柄が上がっていたら、決算が良くてももう上がらないことも予想できる。特に、上がっている期間、つまり、「日柄」がとても重要である。

 株価の動きを見ることは、四季の風を感じることにも似ている。個人投資家には機関投資家のように期限や目標がない。だからといって、個人が銘柄を選ぶのに手間と時間をかけなくてもいいということではない。パソコンという便利な道具を使って、多くの銘柄の中から季節ごとの風を感じるように自然に流れに沿って銘柄を選ぶことが大切である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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