【株式市場特集】再生エネ株で電力危機に備えよ!割安銘柄と新技術の注目株

 今週の当コラムは、電力のサプライチェーン問題で注目した、再生可能エネルギー株へのヘッジ(回避)である。再生エネルギーは、地産地消の分散型エネルギーとして原発などの大規模・集中型エネルギーのシステムとしての脆弱性をカバーし地域経済の活性化にも貢献するからだ。割安関連株も少なくない。また、米大統領選挙へのヘッジでは、究極の安全資産といわれる金のポートフォリオへの組み入れである。このヘッジ策が、2024年相場の第一関門、第二関門を乗り切る先手必勝策になるかそれとも取り越し苦労に終わるか試してみる価値はありそうだ。

■バイオマス発電関連に割安株が目立ちペレブスカイト太陽電池関連株も

 再生エネルギー関連の割安株には、まず浮上するのはバイオマス発電株である。テスホールディングス<5074>(東証プライム)、DNホールディングス<7377>(東証スタンダード)、エフオン<9514>(東証スタンダード)、レノバ<9519>(東証プライム)、TREホールディングス<9247>(東証プライム)の4銘柄で、PERは6倍~10倍、PBRはレノバを除いて1倍を割り、配当利回りはDNHDが4%超、テスHD、TREHDが3%を上回る。次いで太陽光発電関連株では、JESCOホールディングス<1434>(東証スタンダード)、フィット<1436>(東証グロース)、Abalance<3856>(東証スタンダード)、サニックス<4651>(東証スタンダード)、エヌ・ピー・シー<6255>(東証グロース)が、割安株グループを形成する。

 またフィルム状で薄く軽く設置場所を選ばない新しいタイプの太陽電池であるペレブスカイト太陽電池関連株も、作製コストが安く、主原料のヨウ素(ヨード)を国産でまかなえるだけに注目される。パネル作成の積水化学工業<4204>(東証プライム)、フジプレアム<4237>(東証スタンダード)のほか、国産原料のヨ-ド供給のINPEX<1605>(東証プライム)、K&Oエナジーグループ<1663>(東証プライム)、伊勢化学工業<4107>(東証スタンダード)、今年から共同実証試験開始を予定している日揮ホールディングス<1963>(東証プライム)などが該当する。

■「究極の安全資産」を組み入れ米大統領選挙の「ブラックスワン」に下準備

 米大統領選挙絡みのヘッジ銘柄では、当コラムが再三取り上げている「究極の安全資産」とされる金関連株へ投資資金の一部を振り向けるのが下準備となりそうだ。産金株の中外鉱業<1491>(東証スタンダード)、住友金属鉱山<5713>(東証プライム)、DOWAホールディングス<5714>(東証プライム)のほか、貴金属リサイクルのアサカ理研<5724>(東証スタンダード)、AREホールディングス<5857>(東証プライム)、松田産業<7456>(東証プライム)、さらに貴金属買い取り・再販のリユース株のコメ兵ホールディングス<2780>(東証スタンダード)、トレジャー・ファクトリー<3093>(東証プライム)、シュッピン<3179>(東証プライム)、買取王国<3181>(東証スタンダード)などとなる。東京市場が休場の前日8日の米国市場では、金先物価格が、早期利下げ観測の後退で続落し一時、1トロイオンス=2022.7ドルと昨年12月中旬以来の安値となったが、買い場提供として逆張りも一考余地がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■地域と共に築いた「鮪解体ショー」で世界一の舞台へ  銚子丸<3075>(東証スタンダード)は、同…
  2. ■速乾・吸水機能を備えたブラ&ショーツ、11月7日から応援購入受付  グンゼ<3002>(東証プラ…
  3. 日産自動車 日産 NISSAN
    ■経営再建計画の一環として保有資産を最適化、20年間の賃貸借契約で本社機能維持  日産自動車<72…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る