【株式市場特集】不動産株に割安&高配当の好機、業績上方修正銘柄が続出

■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄

 今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリーをカタリスト(株価材料)とする「日銀トレード」関連の不動産株に注目することにした。30日に高値を更新した銀行株は、低PER・高配当利回りのバリュー株が中心となったが、不動産株にもいくらなんでも評価不足のPER10倍以下の超割安株が、ゴロゴロと目白押しであるからだ。業績を上方修正した銘柄、増配銘柄、不動産流動化関連株、不動産テック関連株などなかからお宝銘柄を掘り出す逆転のセオリー高も、期待したいところである。

■業績上方修正・増配のダブルセット銘柄に超低PER株も目白押し

 リノベーションマンションなどの不動産流動化関連事業が寄与して足元で業績を上方修正した銘柄を発表順に列挙するとスター・マイカ・ホールディングス<2975>(東証プライム)、イーグランド<3294>(東証スタンダード)、property technologies<5527>(東証グロース)、ヒューリック<3003>(東証プライム)と続き、毎日コムネット<8908>(東証スタンダード)は、今11月期中間業績の上方修正のみにとどめた。このうちスター・マイカ、イーグランド、ヒューリックが同時に増配を発表するダブルセット銘柄である。5銘柄のPERは、6倍~10倍と割安で、イーグラントの配当利回りは4.6%に達し、property technologies、ヒューリック、毎日コムネットの配当利回りも3%を超える。なおproperty technologiesは、上方修正・増配発表とともにストップ高したが、その後、同社株式流動性向上のために同社社長の保有株を売却したことを嫌って値を崩した。

 このほか関連割安株を上げるとPER6倍台のアンビション DX ホールディングス<3300>(東証グロース)、ロードスターキャピタル<3482>以下、7倍のアズ企画設計<3490>(東証スタンダード)、サンフロンティア不動産<8934>(東証プライム)、And Doホールディングス<3457>(東証プライム)、8倍のマリオン<3494>(東証スタンダード)、タスキホールディングス<166A>(東証グロース)、9倍のADワークスグループ<2982>(東証プライム)、地主<3252>(東証プライム)などと続く。このうちタスキHDの配当利回りが5.18%、アンビションDXが4.37%、地主が3.44%、サンフロンティア不動産が3.29%と高配当利回り水準にある。

■極低位値ごろの不動産テック株や準大手不動産株にも見直し余地

 不動産テック株にも超割安株が山積しており不動産ネット取引で極低位値ごろのLIFULL<2120>(東証プライム)のPER5倍以下、ランディックス<2981>(東証グロース)、gooddaysホールディングス<4437>(東証グロース)、ニフティライフスタイル<4262>(東証グロース)と続いて、ニフティLのPER12倍の評価にしか過ぎない。配当利回りもLIFULL、ニフティLがとも3%を超える。大手不動産会社でも低PER・高配当銘柄はトップ2社より準大手会社に目立ち、東急不動産ホールディングス<3289>(東証プライム)、東京建物<8804>(東証プライム)が揃ってPER10倍、配当利回り3%超となる。3連休前の31日に今3月期中間決算の減益転換着地で東証プライム市場の値下がり率ランキングの第28位と売られた野村不動産ホールディングス<3231>(東証プライム)は、PERが3月期通期純利益を期初予想の連続過去最高更新を据え置き10.0倍、PBRは1.0倍、配当利回りは4.09%と売られ過ぎを示唆しており、リバウンド展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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