ネオジャパンは25年1月期1Q大幅増益と順調、配当予想を上方修正

(決算速報)
 ネオジャパン<3921>(東証プライム)は6月14日の取引時間終了後に25年1月期第1四半期連結業績を発表した。大幅増益だった。主力のソフトウェア事業が好調に推移した増収効果に加え、売上総利益率の上昇や販管費の抑制なども寄与した。そして通期も大幅増益予想としている。第1四半期の進捗率は順調であり、通期予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。なお、6月14日に配当政策の変更および配当予想の上方修正を発表した。25年1月期より中間配当を実施する。これに伴って25年1月期の年間配当予想を1円上方修正し、24年1月期比5円増配の28円とした。株価は4月に急伸して年初来高値を更新したが、その後は高値圏でモミ合う形だ。好業績や配当予想上方修正を評価し、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■25年1月期1Q大幅増益と順調、通期上振れ余地

 25年1月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比2.6%増の16億80百万円、営業利益が11.0%増の4億36百万円、経常利益が16.8%増の4億68百万円、親会社株主帰属四半期純利益が17.2%増の3億15百万円だった。主力のソフトウェア事業が好調に推移した増収効果に加え、売上総利益率の上昇や販管費の抑制なども寄与した。

 ソフトウェア事業は売上高(外部顧客への売上高)が2.8%増の11億81百万円で、セグメント利益(調整前営業利益)が9.5%増の4億52百万円だった。売上高の内訳は、クラウドサービスが7.2%増の7億68百万円(グループウェアdesknet‘s NEOクラウドが8.1%増の6億43百万円、ノーコード業務アプリ作成ツールAppSuiteクラウドが33.1%増の52百万円、ビジネスチャットChatLuckクラウドが10.1%増の19百万円など)で、プロダクトが4.9%減の3億94百万円、技術開発が10.3%増の19百万円だった。プロダクトは好調だった前期の反動で減収だが、期初計画を上回る水準だった。

 ソフトウェア事業のストック売上高(プロダクトのサポートサービス料+クラウドサービスの月間サービス利用料)は9.0%増の9億35百万円、ストック売上比率は4.5ポイント上昇して79.2%となった。またグループウェアdesknet‘s NEOの期末時点のプロダクト累計販売実績数は4.1%増の440.4万ユーザー、クラウドユーザー数は6.6%増の53.3万ユーザーとなった。

 システム開発サービス事業(子会社のPro-SPIRE)は売上高が1.5%増の5億円で営業利益が21.9%増の13百万円、海外事業は売上高が66.9%増の5百万円で営業利益が29百万円の損失(前年同期は30百万円の損失)だった。

 通期の予想は期初計画を据え置いて、売上高が24年1月期比6.4%増の70億37百万円、営業利益が23.8%増の16億05百万円、経常利益が17.8%増の16億19百万円、親会社株主帰属当期純利益が14.8%増の10億98百万円としている。

 大幅増収増益で過去最高業績の見込みとしている。主力事業が好調に推移し、コスト面では人件費やソフトウェア償却費が増加する一方で広告宣伝費が減少することも寄与する見込みだ。第1四半期の進捗率は売上高24%、営業利益27%、経常利益29%、親会社株主帰属当期純利益29%と順調であり、通期予想に上振れ余地がありそうだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

 なお、6月14日に配当政策の変更および配当予想の上方修正を発表した。25年1月期より中間配当を実施する。これに伴って25年1月期の年間配当予想を1円上方修正し、24年1月期比5円増配の28円(第2四半期末14円、期末14円)とした。

■株価は上値試す

 株価は4月に急伸して年初来高値を更新したが、その後は高値圏でモミ合う形だ。好業績や配当予想上方修正を評価し、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。6月14日の終値は1499円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS78円55銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想の28円で算出)は約1.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS427円03銭で算出)は約3.5倍、そして時価総額は約223億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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