積水化学、国内初の営農型ペロブスカイト太陽電池の実証実験がスタート

■千葉県匝瑳市で画期的な太陽光発電技術の共同実証実験

 積水化学工業<4204>(東証プライム)とTERRAは8月6日、千葉県匝瑳市にて国内初のフィルム型ペロブスカイト太陽電池を用いた営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)の共同実証実験を開始したと発表。同実証は、2050年の脱炭素社会実現に向けたエネルギーの脱炭素化を目指し、軽量で柔軟なペロブスカイト太陽電池の可能性を探るものである。積水化学は独自技術を活かし、屋外耐久性10年相当のフィルム型ペロブスカイト太陽電池の製造に成功しており、TERRAはその技術を活かして営農型太陽光発電の新しい手法を開発している。

 同実証実験は、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を曲面レンズ型モジュールに配置し、営農型太陽光発電システムに導入する方法を確立することを目的としている。実施場所は千葉県匝瑳市飯塚にあり、実験内容としては、発電効率の測定、農作物への影響調査、施工性の検証などが含まれる。特に、ペロブスカイト太陽電池の軽量性を活かし、従来のシステムの課題を克服することが期待されている。

 今後、両社は同実証を通じて、営農型太陽光発電への再生可能エネルギー導入手法を確立し、日本全国の農地に展開する計画。遊休農地や耕作放棄地への適用も視野に入れ、農業分野での脱炭素社会実現に貢献することを目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■バイオマス発電所で自動運転実証、135トンの燃料運搬に成功  大林組<1802>(東証プライム)…
  2. ■小規模店の淘汰進むも、残存者は付加価値戦略で業績回復  帝国データバンクの調査によると、2024…
  3. ■企業独自のシステム統合とカスタマイズ可能なAIエージェントを実現  ソフトバンクグループ<998…
2025年3月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

ピックアップ記事

  1. ■名変更会社の局地戦相場の待ち伏せ買いも一考余地  今年4月1日以降、来年4月1日まで社名変更を予…
  2. ■あの銘柄が生まれ変わる!市場を揺るがす社名変更、次なる主役は?  「トランプ・トレード」が、「ト…
  3. ■年初から57銘柄が優待新設、40銘柄超が拡充・変更  株主優待制度は従来、配当増加や自社株買いと…
  4. ■『マッチポンプ』相場の処方箋、トヨタの優待新設に見る『安全投資』の行方  「まるでマッチポンプ」…
  5. ■「トランプ・ディール」懸念下での投資価値、重複上場株の割安性  今週のコラムでは、米国景気の減速…
  6. ■見直される株主優待制度と重複上場戦略の新展開  ジャパニーズ・スタンダード(日本基準)とグローバ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る