山善、協働ロボットトライアル施設を新設、人手不足解消に向けた取り組み

■3DプリンタやAI機能も搭載、高度なテストが可能

 ものづくり商社大手の山善<8051>(東証プライム)は、協働ロボットの試運転施設「協働ロボットテストラボ」を新大阪駅近くに開所(8月22日)すると発表。深刻化する製造業の人手不足を背景に、協働ロボットの需要が急増している。世界市場は2033年に3兆円規模まで拡大すると予測される中、山善は本社ビル内にあった既存施設を約3倍の面積に拡張し、独立した施設として移転する。

■世界3大メーカーの機種を常設、個室型テストルームも完備

 新施設には、世界的な協働ロボットメーカー3社の最新機種7台を常設する。テックマン(台湾)、ファナック(日本)、ABB(スイス)の各社製品を取り揃え、導入を検討する企業向けにデモンストレーションや試運転の機会を提供する。また、個室型のワークテストルームやトレーニングルームを新設し、実機での事前テストや操作トレーニングが可能となる。

 同社は同施設を、ロボットメーカーやシステムインテグレーター、製造業企業が集う「共創の場」と位置付けている。コミュニティスペースでは、常設展示ロボットの操作体験や自動化関連情報の交換ができる。特にテックマン社のAI搭載最新機種は、カメラとAI機能により、専門知識がなくても簡単にプログラミングでき、精密組立や不良品検出など幅広い用途に対応可能だ。山善は本施設を通じて、製造業の自動化・省人化を積極的に支援していく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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